2012/5/22
OECDは「より良い暮らし指標(Your Better Life Index)」のアップデート版を公開しました。これはオンライン上で利用者が自分の生活の満足度を測り比較することができるインタラクティブ指標で、従来のGDPの数値とは異なる方法で幸福度を測るものです。
「より良い暮らし指標」は2011年に初めて公開されました。住宅、収入、雇用、共同体、教育、環境、ガバナンス、医療、生活満足度、安全、仕事と生活の両立という11の分野で豊かさを比較できるようになっています。 5月22日にOECDフォーラムと閣僚理事会で発表されたアップデート版は、ジェンダーと不平等に関するデータを統合して、上記の11分野をさらに強化しています。 「より良い暮らし指標」のサイトでは、自分の豊かさの優先項目を他の利用者のそれと国、年齢、性別ごとに比較して、その結果をシェアすることができます。 また、2012年版にはロシアとブラジルが新たに加わっています。
「『より良い暮らし指標』は社会の進歩を測り生活を比較するための画期的なアプローチで、従来のGDPによる測定の先を行くものである」と、OECD事務総長アンヘル・グリアは述べています。 「この最新版ではジェンダーと不平等に関するデータを収録し、新たな国も加えることで、この指標の信頼性が高まっている。 今後もこの『より良い暮らし指標』を更新し続け、より良い暮らしのためのより良い政策という考え方を広めるためのツールとしていきたい。」とも述べています。

>> 日本語資料
クイックガイド 日本に関するサマリー よくある質問
この最新版の主なポイントは下記の通りです。
- どの国に住んでいようと、人々は医療、教育、生活満足度の組み合わせを重視している。
- この指標を用いた男性も女性も基本的に同じ事柄を重視している。
- 豊かな人ほど選挙で自分の意見を表明したがる傾向にあるが、大差はない。
- 労働市場では男性の方が女性よりも多く働き、多くの収入を得ているが、女性のほうが他の分野ではより良い成果を上げている。つまり女性の方が長生きでより良い教育を受けておりほとんどの場所でより幸福である。
- 不平等とは金銭に関わることだけではなく、「より良い暮らし指標」の他の分野にも影響する。
OECDフォーラムと閣僚会議が5月22-24日にパリで開催され、世界各国と国際機関の首脳、政策当局、利害関係者がOECD諸国とパートナー諸国から一堂に会して、経済成長の新たな源泉、雇用と技能、男女平等、世界の発展といった問題を議論する場です。 今年のフォーラムでの議論は、特に不平等社会から統合社会への移行に焦点が当てられます。
>> 「より良い暮らし指標」(Your Better Life Index)の詳細はこちらからご覧ください。www.oecdbetterlifeindex.org
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