2015年10月26日
10月19日に発表された最新のOECD科学技術イノベーション・スコアボードによると、日本は、フロンティア・イノベーションにおいて世界をリードできているが、今後もその影響力を保っていくには、経済成長をもたらすイノベーションを活性化させなければなりません。
日本は、GDPに占める研究開発支出の割合は緩やかな増加を経て2013年には約3.5%となり、OECDの中で最上位レベルであることから、研究開発の基盤は強靭です(グラフ参照)。
このような投資増加に伴い、日本はフロンティア技術発展において上位3カ国に位置することができ、医療関連の技術においては特に世界のリーダーになっています。
世界のリーダーであり続けるためにも、日本は、国際的コラボレーションから多くの恩恵を受けることができるよう、他国に対してよりオープンになっていかなければなりません。国際的コラボレーションは、例えば、企業が、より安価かつローリスクで、広範なリソースや知識にアクセスできるようになることから、ビジネス・イノベーションにとって重要な役割を果たします。しかし、日本では、革新的な大企業のわずか20%、中小企業の10%以下しか国際的コラボレーションをしておらず、OECDの他国と比べると低いレベルに留まっていることが本レポートでわかりました。
このように日本が国際的コラボレーションを十分にできていない現状は、科学的研究の共著や特許の共同開発の少なさにも反映させれており、科学イノベーション分野での影響力ある日本の取り組みを相殺してしまっています。
Trends in total R&D performance, OECD and selected economies, 1995-2013
As a percentage of GDP

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Source: OECD (2015), OECD Science, Technology and Industry Scoreboard 2015: Innovation for Growth, OECD Publishing
doi: http://dx.doi.org/10.1787/sti_scoreboard-2015-en
報道関係者の問い合わせは、OECD東京センター川口([email protected] )までお願いいたします。
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