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新興アジア諸国の都市で環境ハザードが増加が懸念

 

新興アジア諸国の都市で環境ハザードが増加が懸念

2019年7月10日(パリ) – 新興アジア諸国(東南アジアと中国、インド)の経済成長は、貿易摩擦の中で減速の兆しを見せています。それでも国内需要が堅調に推移していることから、2019年及び2020年のGDP 成長率は6.2% という高い水準を維持すると予想されます。OECD開発センターの最新版「エコノミックアウトルック―東南アジア、中国、インド、2019年版アップデート」によれば、両年における東南アジアの成長率はそれぞれ4.9%、5.0%になる見通しです。中国の成長はそれぞれ6.2% 、6.0%に鈍化し、またインドは7.0%超という堅調な成長が続くでしょう。

貿易摩擦の深刻化は、貿易転換やグローバルバリューチェーンの変化、為替の急激な変動を引き起こす可能性があり、同地域の成長性に対して引き続き顕著なリスクの1つとなっています。短期的にみると、貿易摩擦が国内活動に与える影響は、新興アジア諸国が輸出を再配分できる速さにある程度左右されるでしょう。この「アウトルック、2019アップデート」レポートではまた、同地域のインフレ圧力が全般的に低下する中で金融政策が成長を支援し、金融市場の脆弱性を抑制する方向に動いていることが指摘されています。

「アウトルック、2019アップデート」レポートの 特別テーマの章では、都市化の進行、経済活動の増加及び気候変動を背景に、新興アジアの都市における環境ハザードの影響が検証されています。レポートの中で指摘されているのは、高水準の大気汚染が特に低所得世帯の健康に深刻な影響を及ぼし、経済成長見通しに対する抑制要因になりうるということです。それゆえ、レポートは地域の政策立案者に対して、既存規定の執行を強化し、また地方政府の全てのレベルの参加を得ながら、より明確で且つ的を絞った政策枠組みに取り組むよう指摘しています。環境ハザードの多くが国境を越えた問題であるため、地域協力が非常に重要です。

特にレポートは、大都市と小都市のいずれにおいても大気質のモニタリングの改善を議論しています。さらに政策については、都市の主な排出源となっている交通や発電、産業を対象にすることもできると指摘しています。燃料品質と自動車排ガスの基準の実施強化や、廃棄物プログラム及び何らかの形態での輸送価格設定の実施、再生可能エネルギー能力の拡大、エネルギー強度の低減、環境政策の実施強化を行う余地はあります。さらにレポートは政策対応について、地方レベルに限定することができないものであると強調しており、ハザードに対処するために大都市政府、地方政府、中央政府が全て関与する明確な協調枠組みを求めています。

詳細情報をご希望の報道関係の方は、OECD開発センターの田中兼介アジアデスク統括([email protected];Tel:+33 (0)6 27 19 05 19)、またはBochra Kriout([email protected]; Tel: +33 (0)1 45 24 82 96)までお問い合わせください。

「エコノミックアウトルック―東南アジア、中国、インド、2019年版アップデート」最新版に関する詳しい情報は、下記のウェブサイトをご覧ください。

www.oecd.org/dev/asia-pacific/

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レポートについて

OECD開発センター刊行の「エコノミックアウトルック―東南アジア、中国、インド、2019年版アップデート(Economic Outlook for Southeast Asia, China and India 2019)」最新版は、ASEAN・東アジア経済研究所(ERIA)と共同で作成されたものです。このレポートは、東南アジア諸国及びOECD加盟国の政策決定者間における相互学習の強化とベストプラクティスの共有を目的とするOECD東南アジア地域プログラムに資するものです。

 

 

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