改善しているが十分ではない:グローバル化が全ての人に役立つようにする新たなアプローチが必要 ー OECD Economic Outlook最新号

 

OECD ー パリ、2017年6月7日

『OECD経済見通し (OECD Economic Outlook)』最新号によると、世界経済は徐々に回復すると見られますが、成長とグローバル化の恩恵がより広く共有されるようにするための取り組みを強化する必要があります。

アンヘル・グリアOECD事務総長は、パリで開催されているOECD年次閣僚理事会およびフォーラムにて行われた本アウトルックの発表会見で、次のように述べました。「伸び悩んだ期間が5年も続いたが、ようやく回復の兆しが見えてきた。しかし、現在見られる緩やかな景気循環の拡大だけでは、OECD諸国の生活水準を大きく引き上げるには不十分である。包摂性と生産性の伸びを支える一貫した政策構成を継続的、集団的に実施することが緊急に求められている。我々は、あらゆる人の役に立つ、人々の暮らし良さを中心に据えた、より包摂的でルールに基づいたグローバル化を必要としている。」

企業の景況感と消費者の消費意欲が強まり、企業の生産が増加し、雇用と貿易フローが回復すれば、2016年の3.0%から2018年は3.6%に伸びると予測されている世界のGDPの伸びの改善に寄与します。

 

主要先進諸国のうち、景気回復が続くのは米国で、2017年は2.1%、2018年は2.4%になると予測されています。ユーロ圏の成長率は横ばいで、2017年、18年とも1.8%で推移します。日本の成長率は2017年は1.4%、2018年は1%になると見られています。OECD加盟国35か国全体では、2017年、2018年とも2.1%の伸びになると、アウトルックでは予測しています。

中国の成長率は2017年が6.6%、2018年は6.4%に鈍化する一方、インドの成長率は2017年が7.3%、2018年は7.7%に上昇すると予測されています。ブラジルの成長率は、2017年にプラスに転じ、2018年には1.6%に達すると予測されています。

本アウトルックは世界経済の回復基調を歓迎していますが、その一方で、成長率は依然として過去の水準を下回っており、低成長の罠から完全に抜け出せるくらいの回復のペースが求められていると指摘しています。また、いくつかの要因が世界経済の伸びを予測より高く押し上げているものの、成長が大幅に鈍化するリスクがあることに注意を促しています。

 プラスの側面として、本アウトルックは企業の資本ストックの老朽化を挙げています。これは、より進んだ技術を搭載したより質の高い資本への置換投資を予想より強める可能性があります。それが周期的な条件を改善し、投資集約的なグローバル・バリュー・チェーンの回復を後押しし、国内需要に波及効果をもたらします。資本の質が高まることは、生産性の向上、潜在的生産の増加にも繋がります。

 マイナスのリスクとして、本アウトルックは先進諸国、新興諸国における金融リスクと脆弱性、多くの国々の政策的不安定さ、賃金上昇率の低迷が続いていることを挙げています。

 キャサリン・マンOECDチーフエコノミストは次のように述べました。「政策当局は自己満足してはいけない。財政政策、構造政策、対外政策でより良い選択をすれば、自国の市民の暮らし良さが改善するだけでなく、他の国々の実績改善にもつながり、現在の周期的な景気回復が持続し、世界中の人々の生活水準が継続的かつ広く改善する基盤になる。」

本アウトルックの特集では、グローバル・バリュー・チェーンを通じた貿易の統合が深まることは生産性を高め、暮らし良さを向上させることを明らかにしています。しかし、それは特に一部の製造業の労働者の雇用喪失につながり、技術と需要の変化から来る圧力を強めています。製造業の活動が地域的に偏っていることで、一部の地域が取り残される結果にもなっています。

本アウトルックは、グローバル化が全ての人々に役立つようにするには、統合されたアプローチが必要だと述べています。そのアプローチには、機会、イノベーション、新企業の創業を奨励する国内政策が含まれていなければならず、そうすれば過去数年間を上回り、なおかつより包摂的な経済成長をもたらすことになります。それと同時に、より実効的に的を絞った政策で、取り残される恐れのある人々と地域を支援する必要があります。最後に、各国は協力して国際経済のガバナンスギャップを埋めなければなりません。そうすることで、労働市場、環境、企業責任、ガバナンス、税制といった様々な分野においてより平等な競争条件とより確実で実行可能な国際標準が確保されます。

エコノミック・アウトルックの詳しい情報は、下記のサイトをご覧ください。

http://www.oecd.org/economy/outlook/

報道関係者のお問い合わせは、OECDパリ本部メディア課(news.contact@oecd.org tel. + 33 1 4524 9700)までお寄せください。

 

 発表会見用プレゼンテーション資料はこちら。

 

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