OECDによると、大胆な構造改革により、強固で持続可能な成長軌道に戻ることができる

 

2014/2/21

OECDの最新報告書「成長へ向けてGoing for Growth」によると、各国政府が、大胆かつ包括的な構造改革を採用すれば、強固で持続可能かつバランスの取れた経済成長の軌道に戻る機会をもたらし、雇用創出や格差縮小につながります。

本報告書では、各国が2012年以降実施した構造改革の進捗状況を評価・比較し、成長回復につなげ、さらにそれをより広範にするための取組を、新たな視点で見直しています。本書では、成長が抑制された環境において改革を行うことの難しさにもかかわらず、ほとんどの政府が改革を続けていることを明示しつつも、他方で、生産性の向上、公共部門の効率向上、教育成果の改善、労働市場の強化など改善の余地があることも強調しています。

改革の速度は、ここ2年鈍化していますが、世界経済危機前と比較すれば依然として上回っています。改革の強度に関しては、南欧のユーロ圏諸国で最も高い状態が続いているものの、他の多くの先進国、新興国では停滞してます。

アンヘル・グリアOECD事務総長は、「広範にわたる改革の兆しがより一層具体的になってはいるが、今や先進諸国政府も新興国政府も、低成長の罠に陥るリスクに直面している。オーストラリアはG20議長国として、より強い経済成長と雇用推進に力を注ぎつつ、将来的な経済的打撃に対処するためにも世界経済により耐性を持たせようとしている。OECDは、生産性向上、成長の押し上げ、雇用の創出により低成長の罠を回避するための構造改革に関する現実的な提言を各国政府に対して行うものです。」と述べました。

グリア事務総長は、シドニーにて、ジョー・ホッキー豪州財務相とともに、本報告書(Going for Growth)を、2月22-23日に行われるG20財務大臣会合に先駆けて発表し、本報告書の国別構造改革提言は、OECD諸国とG20諸国共通で当てはまるものだと述べました。

グリア事務総長は、「構造改革を進めることで、世界全体の経済成長と生活水準向上を進めることができる。多くの先進諸国における、生産性の伸び悩みと長引く高い失業率は、更なる改革が求められていることの表れである。多くの新興市場諸国が現在進めている緊縮策が脆弱であることやコモディティブームの冷え込みは、構造改革の必要性を強く明示している。」と述べています。

本報告書は、構造改革により成長及び雇用を押し上げることができる分野を以下のように特定しています。

  • オーストラリア、カナダ、ニュージーランド、イギリス、スイスなどのOECD諸国は、構造改革を行えば生産性を活性化することができます。これらの国々では、知識型資産、質の高い高等教育、合理的に機能している労働市場に比較的多くの投資を行っているにもかかわらず、生産性が鈍化しています。
  • ブラジル、中国、チリ、インドネシア、インド、メキシコ、ロシア、トルコ、南アフリカといった新興市場諸国は、質の高い教育の提供、物的インフラと法的インフラの障害への対応、正規雇用者の増加、全ておいて構造改革が必要です。
  • ドイツ、日本、韓国など、特に人口高齢化が急速に進んでいるOECD諸国では、女性の就業率を高め、男女差別を完全に解消することが引き続き主要な課題です。
  • 欧州諸国全体、特に長期失業率の高さに苦しむ南欧、中欧では、改革によって雇用創出と労働力の移動を妨げる障壁を崩さなければなりません。


多くの国々で、より徹底した製品市場改革を行えば、近年実施されている大幅な労働市場改革の効果が高まるでしょう。

本「成長へ向けて2014年」の特集では、2008年以降、各国が製品市場における競争を妨げる規制障壁を減らすために行ってきた取り組みの進捗状況を評価しています。新たなOECD製品市場規制指標によると、政府は競争をより促進する方向に向かってはいますが、ほとんどの場合その進歩は今のところごくわずかです。

ネットワーク産業と、会計士、建築士、技師、法曹といった専門職サービス業の競争は、依然として規制障壁に守られており、新規参入が妨げられています。 規制環境が改善している国々では、法制化された改革を完全に実施し、企業や新企業の参入に課せられる行政負担を効果的に緩和すべきです。

「成長に向けて」は、2005年に初めて出版されて以来、経済活動を促進し生活水準を向上させるための主な改革優先事項を明らかにしてきました。 製品・労働市場規制、教育・訓練、税制・給付制度、貿易・投資ルール、イノベーション政策など、幅広く取り上げています。 この2014年中間報告では、改革がGDP以外の政策目標に及ぼす潜在的な影響についても、特に指標が国家財政、経常収支の不均衡、所得格差にどのように影響するかに焦点を当てて、論じています。

2011年以来、「成長に向けて」はブラジル、インド、インドネシア、中国、ロシア、南アフリカにおける改革の可能性に取り組んでいます。この分析は、G20 Framework for Strong, Sustainable and Balanced Growth(強力かつ持続可能で均衡の取れた成長のためのG20枠組み)へのOECDの幅広い貢献の基礎となっています。

「成長に向けて2014」についての詳しい情報は、以下のウェブサイトに掲載しています。www.oecd.org/eco/growth/goingforgrowth.htm
G20の全ての国について、国別の詳細な報告書が収録されています。
 
報道関係者のお問い合わせは、OECDパリ本部のLawrence Speer (+33 6 01 49 68 91)、またはOECD東京センター・川口尚子(03-5532-0021)までお問い合わせください。

 

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