Programme international pour le suivi des acquis des élèves (PISA)

年調査 結果発表

 

アンヘル・グリア 経済協力開発機構 事務総長
東京 2007年12月4日

 

皆さんこんにちは。

 

日本記者クラブでのスピーチにご招待いただき、感謝申し上げる。このような格式ある場で、そして影響力のある皆様方の前で、スピーチできることを大変光栄に思う。我々OECDの、最も広く知られよく引き合いに出されるプロジェクトの一つである生徒の学習到達度調査、PISAの最新の結果をここで皆様と分かち合えることを大変うれしく思う。

 

PISA調査は、各国の教育システムが明日の世界のための若者をどれだけ育成できているのかを測るものである。激しい競争が繰り広げられるグローバル化した経済において、質の高い教育は社会と個人が持ちうる最大の財産である。スキルは生産性、経済成長、生活水準の向上を目指す上で鍵を握る要素である。効果的で革新的な教育政策は、個人に対して豊富な機会を提供する。一方、質の良くない教育制度は教育水準の低下、社会からの疎外、失業という結果を生む。また教育は健全かつ活発な経済に欠かせないものである。OECDの基本方針において教育が中心的な役目を果たすのはそのためである。

 

ここ数十年、世界の人材プールの構図が激変し、国々は、自国の若者の教育的進歩を世界的観点から評価する必要性に迫られている。今日、中国やインドなどの国々は、中程度のコストで、ますます速いペースで、高度なスキルを供給し始めており、そこから生じるプレッシャーを、その他の国々(OECD加盟国である先進国を含め)は、自国の将来の福利という観点からも、無視することはできない。

 

各国政府はこうした試練をよく認識しており、この場で、57カ国もの国に関す最新のPISA調査の結果(2003年は41カ国、2000年は28カ国であった)を報告できることを大変うれしく思う。今日の私の発表では、15歳生徒の科学的知識と技能に関して、参加各国がどこに位置するのか示すことから始めたい。次に、教育システムは何が成し遂げられるのかに焦点をあて、質・公平性・効率性の面で高い成果を誇る教育システムの成し遂げたものを提示する。結論として、PISA調査から明らかになった教育の質を向上させ、公平性を強化する教育政策のいくつかの重点に触れたい。

 

PISA調査の国際的な発表をここ東京で行うのにはいくつかの理由がある。その一つは、まさに日本の、グローバル化した世界のもたらす教育分野での試練への準備・対応は、目を見張る進歩を見せたからである。1960年代、高等教育を受けた人の比率という点で、日本はまだ OECD加盟国中で14位という位置づけだった。しかし、今日、日本はカナダに次いで2位である。

 

しかし、より誇るべきことがある。先にも言ったように、PISA2006年調査は15歳生徒の科学的リテラシーの成績に重点がおかれている。その結果によると、フィンランド、カナダ、オーストラリア、韓国と並び、日本は高い水準の成績を達成しただけではなく、教育機会の公平な配分を実現している。生徒達はどのような社会経済的背景を持っていようとも、自らの潜在能力を実現する機会が与えられ、そうした機会を生かしている。このような結果は、同様な結果を得られなかった他の国の目を覚まさせるものである。また、OECD諸国はOECD以外の世界にも目を向ける必要がある。高い成績を収めた5カ国中3カ国(香港・台湾・エストニア)がOECD非加盟国・地域である。

 

しかし、PISA調査は単に各国の順位を調べるものではなく、他の国の生徒と比べての各国の相対的長所と短所がわかる。日本が良い例である。科学的証拠を用いる能力、つまり知識を再現し、証拠を解釈することにより、結論を導き、その基礎となる論拠を特定する能力の評価では、日本の生徒はきわめて良い成績を収めている。それとは対照的に、科学的な疑問を認識すること、つまり科学的に探ることができる問題を認識し、科学的探求に必要な要素を見つけ出すという課題では、日本の生徒は苦労している。つまり、日本の生徒は、初めて出会う状況で、知識を応用する必要がある場合、困難に直面するということである。

 

これは重要な点である。なぜなら、もし生徒が単に科学的知識を記憶し、その知識とスキルを再現することだけを学習しているとのだとすれば、彼らは将来の労働市場に出たときに必要とされるスキルを身につけていないからだ。日本で現在行われている教育改革は、こうした問題意識にたった上で、科学的問題を特定し応用する力を育成することに重点を置いている。この分野で成功を収めているフィンランド、ニュージーランド、オーストラリア、オランダ、カナダの例は、これに関する有益な参考になるはずである。

 

PISA 2006年調査では特に科学に重点を置いたが、PISAでは他の分野の調査も行った。2003年の重点分野だった数学では、日本は今回も523点という高い成績を維持した。女子の成績が低く、全体の成績をやや引き下げはしたが。読解力では、2003年と全般的には変わらない成績だったが、平均得点は498点で、科学・数学に比べると大きく下回る。日本の15歳生徒にとり、文章情報を取得し、処理し、統合し、評価することが、最大の課題と思われる。

 

しかしながら、平均点だけを見ているのでは十分ではない。どのようにスキルが分散しているかも重要である。技術進歩の最先端を走る日本のような国にとり、高度なスキルは特に重要である。OECD平均では、15歳生徒の1.3%PISA 2006科学習熟度レベルの最高到達度であるレベル6に到達しており、実生活で遭遇する多様で複雑な状況において、常に科学知識と科学に関する知識を特定し、説明し、応用できることを実証した。日本において、習熟度レベル6に到達したのはOECD平均の2倍(2.6%)だった。これは大変良い結果であるが、より良くなる余地はある。ニュージーランドとフィンランドでは、レベル6到達者の割合は少なくとも3.9%で、OECD平均の3倍だった。またこれらの国は少なくとも習熟度レベル5に到達している生徒の割合でも日本を上回っている。この結果は非常に重要である。PISA調査では因果関係を導くことはできないが、15歳の時点での習熟度レベル5およびレベル6到達者の比率は、各国の研究分野の強さを予測する判断材料となる。OECD加盟国全体にわたり、研究者の割合の各国の差(分散)の70%が、習熟度レベル5および6到達者の割合で説明できる。

 

ただし、科学教育は脳外科医や素粒子物理学者になる人々のためのみにあるのではない。それは市民が社会と労働市場に全面的に参加する能力を育成するためのものでもある。こうした最低限必要な基礎的科学能力はPISAの習熟度レベル2にあたり、これはたとえば単一の科学的概念を思い出し、個人の決断の証拠としてデータ表の形態をした化学実験の結果を利用することができるレベルである。多くの国が、基礎的科学能力を欠く生徒という深刻な問題を抱えている。OECD平均で、19.2%の生徒がPISAの基礎レベルであるレベル2に達していない。これに関しても日本は良い結果をだしており、日本では基礎レベル2に達しない15歳生徒は12%のみである。しかし、フィンランドは、より良い結果を示しており、この比率はわずか4%である。多くの国での経験から言えることとして、基礎的能力欠如の負の影響を逆転させることはきわめて困難であり、労働市場でのスキル需要が高まるにつれ、低い教育水準は社会にますます重い負担をかけるようになりつつある。このため、日本の基礎レベルに達しない生徒の比率が他のOECD加盟国と比べてまだ低いとしても、今後も注意深く見ていく必要がある。

 

PISA 2006年調査では、科学に対する生徒の姿勢についても調査した。なぜこれが重要なのだろうか?過去100年間に科学技術はめざましい成果を上げてきたが、まだ科学的なチャレンジはまだ多くのこっている。これらのチャレンジを乗り越えていくためには、各国政府は科学的構造基盤への重点的な投資を行い、質の高い人々を科学に関連した職業に惹き付けること必要となる。と同時に、科学的試みに対する広く一般大衆の支持と、すべての国民が科学を生活中で使いこなす能力を確保する必要がある。だからこそ、人々の科学への姿勢は大変重要な役目を担っている。日本の15歳生徒は、他の多くのOECD加盟国ほどではないにしても、科学の価値を認める姿勢がかなり強いことがわかった。しかし、日本の生徒の科学の個人的な価値については、OECD平均を下回る。つまり、他の国の生徒ほど、科学が自分の人生に機会を与えてくれると考えておらず、自分の将来という観点から科学を学ぼうとする動機づけが弱いのである。30歳の時点で自分が科学に関係する仕事に就いていると予測する日本の生徒はわずか8%であり(OECD平均は25%)、これはOECD諸国の中で最も少ない割合である。もう一つの重要な点として、日本の15歳生徒はPISA調査のテストでは成績が良かったにもかかわらず、自らの科学的能力に対する自信は、OECD加盟国の中で一番低かった。

 

科学と環境という面でも同様の結論を得た。日本の15歳生徒は環境問題のほとんどに関し、認識の度合いがOECD平均よりも低く、環境意識と科学の成績の間には国内で密接な関連性が見られる。さらに、多くの日本の若者が環境問題について平均よりも高い楽観意識を報告していることから、彼らは現在我々が直面している環境問題の深刻さを十分に把握していないのではないかと思われる。また、科学の知識が少ない生徒ほど、環境問題との取組に成功するという楽観意識を持つ傾向がみられる。

 

次に、OECDで行う我々の仕事の全てにおいて重要である側面、ジェンダー問題、男女差、について言及したい。PISA2006年調査の結果は極めて明るいものである。OECD加盟国30か国のうち22か国において科学的リテラシーに男女差はもはや見られないことがわかった。しかし、15歳時点での学業成績における男女平等が、将来的に教育および職業の選択、職種、給与における男女平等につながるのだろうか?もちろん、日本の15歳生徒が将来どのような学問を実際に選択するかということについては知る由もない。しかし、PISA調査の結果の示すところによると、日本人女子はテストで好成績をあげているものの、日本人女子が男子に比べて、将来を見据えた動機付けによって科学を学習する割合が大幅に低いということを示している。また科学関連の活動への女子の参加率は特に低い。この点は教育政策上の重大な懸念事項である。

 

物事の現状を知ることは大事である。しかしどのようにして我々はそれを改善していけるのだろうか? PISA調査の結果は、学校および制度の方針は、成績向上および社会経済的背景の学業成績に対する影響緩和のために何ができるのかという疑問を我々に投げかける。

 

高い教育効果はつねに経済的支出と関係していると言う人がいるかもしれない。確かにPISA調査の結果は、生徒1人あたりの国別教育支出と明らかな関係性を示している。しかしこの関係性はそれほど単純なものではない。例えば、フィンランド、ニュージーランド、韓国、日本、オーストラリア、オランダが中程度の支出額で高得点をあげている一方で、アメリカとノルウェーは支出額では最高レベルであるにもかかわらず、得点はOECD平均を下回っている。またPISA調査の結果は、OECD加盟国の教育支出が2000年から2006年の間に実質ベースで39%上昇しているにもかかわらず、同じ期間の生徒の得点は総じて横ばいであることも明らかにしている。

 

つまり、教育に対する支出は重要であるものの、それだけでは教育水準の引き上げには不十分であることが分かる。支出と同様に重要となるのは、教育資源がどれだけ公平に配分・投資されているかということである。PISA調査は、教師の十分な確保や校内の教育資源の質などが成績向上に関連することを明らかにしているが、しかしより重要な点は、必ずしも資源に関係していない教育政策や実践が数多くあるということである。ここでは教育システムにおける選抜・階層化、学校の自律性、学校の説明責任の3つに注目したい。なぜならこれらは各国の教育政策の議論のなかで特に良く取り上げられるからである。  

 

教育課程の早い時期で生徒を選別し、学校に振り分けることにより、質に対する明確な効果を得ることなく公平性を損なうことを分析結果は示している。すなわち、中等教育の初期段階で生徒を振り分ける制度においては、15歳の時点で、平均以上に生徒の成績が彼らの社会経済的背景に影響をうけることになる。それにもかかわらず、システム全体の教育水準の向上という観点からは何ら効果が見られない。おそらく日本にとってはそれほどでもないかもしれないが、ヨーロッパの教育制度の多くにとっては、これは重要な政策課題である。

 

私立学校は選抜・階層化のもう1つの形式である。成績のみを比べてみると、私立学校の生徒の得点が20か国において公立学校の生徒の得点を上回り、公立学校が私立学校を上回ったのは3か国であった。しかしこの構図は、生徒および学校の社会経済的背景を考慮に入れると変化し、OECD加盟国平均で、公立学校が私立学校を平均12ポイント上回る結果になった。そうは言っても、学校が受け入れる生徒の社会経済的レベルからの恩恵を含め、子供にできるだけ多くのメリットを与えようとする親にとって、私立学校は依然として魅力的な選択肢であるようだが、より多く私立学校教育をうけることが即成績向上に結びつくのではないようだ。日本の場合、生徒および学校の社会経済的背景を考慮に入れる前では公立と私立に成績格差は見られなかった。しかし公立学校の生徒の成績は、生徒および学校の社会経済的背景を考慮に入れたあとでは、私立学校の生徒を上回っている。注意すべき点として、当然ながら日本の私立学校のレベルには大きなばらつきがあることを考慮すべきである。学業成績が優秀な生徒を主に受け入れる私立学校がある一方で、公教育で対応し切れなかった生徒の教育に対応している私立学校もある。

 

第二の点として、学校の自律性が挙げられる。PISA調査に見る質の高い教育制度のもう1つの特徴は、現場に責任委譲していること、つまり学校に現場のニーズに柔軟に対応することを奨励し、学校の責任説明をより重視していることである。PISA調査は、学校に責任を多く課している国の場合、総じてより良い成果をだす傾向にあることを示唆している。この点は学校予算を策定し、学校内での予算配分を決定するという学校自治の側面で最も明確に見て取ることができ、社会経済的背景や学校および制度の他の要因を考慮したあとでも当てはまる。

 

第三の点として、学校の説明責任(アカウンタビリティー)があげられる。確立された学校の説明責任は、基本的に学校の自律性と対をなすものである。アカウンタビリティーの一側面としては、教育評価の結果が教育制度の中でどのように活用されているのかに大きく関係している。評価結果は主に、より協力的かつ生産的な学習環境を強化および構築するよう教師および学校側を奨励する目的で、一番良い実践を明らかにし、共通の問題点を特定するツールだという意見がある。一方でその目的を、資源の配分において公共サービスまたは市場メカニズムの競争可能性を支援するところまで拡大する国もある。広く議論されている問題は、生徒の成績情報を保護者および一般にどの程度どのように公表するべきなのか、ということである。PISA調査から明らかになったことは、成績を公表している学校の生徒は(生徒および学校の社会経済的背景とその他の学校、制度に関する要因をすべて考慮したあとでも)高い成績を示す傾向があるという点だ。多くの国々でこのような関係性が観測されたということは、外部からの教育水準に対する監視がうみだす推進力は、学校および教師個人に主に依存して教育水準を維持しようとする場合よりも、学習達成度に真の違いをもたらすということを示唆している。

 

PISA調査自体が、各国に対して教育基準の内部評価を当然のことと受け止めないように促しており、現在では、学校を公開外部評価に晒すことで与えられる試練が国内で力強い効果となって現れていることを知らしめている。もちろんこうした問題は極めてデリケートな問題であり、特に今年、50年ぶりに全国学力調査制度を再導入した日本のような国では慎重を期す必要がある。しかし長期的観点から計画された学校教育成果の透明性の向上は重要である。

 

学校・教育制度に関して依然残る重大な問題は、質を脅かすことなく公平性を体系的に向上させることを可能にする政策は存在するのかという点である。資源は限りあるため、答えは簡単ではない。社会経済的に優位な生徒および学校に対する資源を削減することが招く生徒の成績低下の幅が、社会経済的に不利な生徒および学校に対する資源を増加することで生じる成績向上の幅を上回るだろうか? たとえこれが平均得点の低下につながらなくとも、成績上位の生徒の割合を減らす可能性はあり、それ自体望ましいことではない。

 

しかし、PISA調査から明になった注目に値する点は、教育の質と公平性と最も密接に関連しているのは、優秀な教師の配分などの限りある物的資源ではないという点である。むしろ生徒が教室で費やす時間や学校が学業成績に対して持つ説明責任の程度などの、学校および教育制度の運営方法が密接に関連している要因である。こうしたメリットを1人の生徒に与えることは、別の生徒を犠牲にすることではないことは明白である。この点がPISA調査の重要な結論である。高い教育水準、公平性、教育水準の一貫性は達成可能な政策目標であることをここで改めて強調したい。

 

結論として、私が言いたいのは教育政策は我々の子供たちを成功に導く基礎を与えるものでなくてならない、ということだ。成功に導く学習経験は学校、家庭、その他どこでも起こりえる。それを正しく行うためには、システムがどのように動いているのかに関して深く理解する必要がある。PISA調査は今手元にある成果を高めるためのツールの一つであり、それは政策立案者だけのためのものではなく、子供たちにより良い教育を与えようと努力する我々すべてにとってものツールでもある。しかし、同時に、それを正しく行うためには 必要なときに、正しい措置をとり価格を推し進める勇気も必要である。状況の分析、そして概して難しい改革を起こすという両面においてOECDはいつでも手助けをする用意ができている。

 

 

 

 

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