世界中の多くの国々で厳格な外出制限措置が導入された。この目的は、「コロナウイルス流行曲線をなだらかにする(訳注:感染者数の急激な爆発を抑える)」こと、つまり、持ちこたえられないほどの負荷が医療施設にかかるのを抑制し、ひいてはパンデミックによる死亡者数を減少させることであった。そうした対策の結果、労働者は自宅待機を余儀なくされ、多くの企業は臨時休業したため、その副作用として重度の供給ショックが生じた。その一方、世帯や企業が、物理的にも金銭的にも、もはや支出を維持できなくなったため、多数の商品・サービスに対する需要は急落した。こうした未曽有の状況で、各国はロックダウン(都市封鎖)が自国の市民生活に及ぼす影響を最小限に抑えようとしている。通常は、支援と働く意欲、また、支援の手厚さと財政の持続可能性との間のトレードオフが考慮されるが、今はそういったことは一時的に脇に置かれている。働く意欲を削ぐという懸念は、労働者が自宅待機を要請されている状況では、重要ではないように思われる。また、財政の持続可能性に対する心配も棚上げされ、政策当局はより深刻な社会的・経済的危機を回避するため、迅速に事にあたっている。

危機がもたらした急激かつ深刻なショックに対応するため、手厚さと幅広さの両面で前例のないレベルの支援が行われてきた。雇用者が罹患し、隔離されたり、失業したりすれば、有給病気休暇制度や失業保険が適用されるようになった。失業給付による支援を拡充したり、より利用しやすくしたり、支給期間を延長したりした国々もある。加えて、ヨーロッパの多くの国々では、企業に対して短時間勤務制度を利用しやすくし、支援をより手厚くするとともに、その条件を緩和した。これらの雇用維持プログラムは、労働時間の短縮によって雇用者の賃金が減少した場合、そのかなりの部分を一時的に補填するものが多い。それによって、雇用喪失を最小限に留め、一時休業期間が終了した後に経済活動が迅速に再開できるように図っている。こうした対策は、多くの人々に一定の所得保障を提供する役に立っているが、生活に影響が生じている全ての人々に支援が届いているわけではない。実のところ、失業給付や短時間勤務制度は、初期の段階における各国の政策対応において、金額的に突出したツールであるが、その恩恵を受けられるのは、主に雇用者である。

コロナウイルスのパンデミックにより、社会的保護制度の様々な構造的課題が浮き彫りになっている。これらの課題は、今回の危機の前から存在していたものであり、社会的保護が包摂的成長の目的に適うものとなるよう、今後対処していく必要がある(OECD (2020[1])も参照)。社会的保護制度が充実している国々でさえも、標準的な雇用契約を結んでいない労働者の多く(例えば、OECD諸国の平均で、労働者の7分の1が自営業者である(OECD, 2019[2]))は、突然収入が途絶えてしまい、家計の維持に苦しんでいる。また、コロナウイルス危機以前から失業していた人々は、現在、困窮の長期化に直面している。さらに、インフォーマル部門の規模が大きく、社会的保護制度が脆弱な国々では、影響を受けた労働者の多くが、いかなる形の所得支援も利用できずにいる。

OECD諸国に留まらず、新興経済国や発展途上国においても多数の新プログラムが導入され、将来の収入見通しがとりわけ悪化していながら所得保護が得られない可能性があった人々への支援を開始した(表1)。本稿の主眼は、こうした補完的なセーフティネット・プログラム、すなわち既存の社会的保護制度から抜け落ちてしまうリスクが最も高い層に支援を届けることを目的とする諸プログラムを検討することにある。また、誰も置き去りにしない包摂的成長に貢献できるよう、社会的保護制度が、雇用状況にかかわらず、全ての人々に届くことを保証するよう、危機後の改革の道筋にも注目している。

個人事業主や小企業経営者などの自営業者の一部は、現在の危機において、既存の社会的保護制度から抜け落ちてしまうリスクがとりわけ高い。また、隔離のために制限・休業を余儀なくされた産業の中には、そうした自営業者の割合が著しく高いものもある(例えば、接客サービス部門や文化部門、美容師などのサービス業)。一例をあげると、オランダでロックダウン開始直後に実施された調査では、労働時間の短縮を経験している自営業者が48%に及んだのに対し、雇用者では27%に過ぎないことが明らかになっている(von Gaudecker et al., 2020[3])。

OECD諸国の大半において、コロナウイルス危機前には自営業者が利用できる失業・疾病給付は限られていた(図1 (OECD, forthcoming[4]、OECD, 2019[5]))。自営業者も失業・疾病給付を利用できるよう拡充するにあたっては、いくつかの課題がある。第一はモラルハザードの問題だ。自営業者への失業給付に関しては、解雇したことを確認できる雇用主がいないことから、需要変動による失業と自分の意思で怠けている状態とを見分けるのが難しいという課題がある。また、事業活動立て直しのための取り組みを確認するのは、雇い主を探す求職活動の確認よりも難しい。疾病給付について言えば、自営業者が本当に休業したのかどうかを確かめるのが難しい。第二に、自営業者は、収入の変動が大きいことが多い。そのため、負担金や給付金の計算が複雑になる。また、自営業者は、労働や収入のタイミング調整など、負担金算定根拠の最適化によって、負担金の支払いを避けたり、減らしたりすることができる場合もある。最後に、雇用主と雇用者双方の社会保障負担金を支払うことができない、あるいは、支払おうとしない自営業者が多いという問題もある。

支援が十分でなければ、自営業者の多くは、住宅費などの経常的費用の支払いが困難になると考えられる。住宅費は、大半の世帯にとって最大の支出項目である。住宅費は、短期間で減らすことが難しく、特にロックダウン中は転居も不可能であるためなおさらである(OECD Affordable Housing Database) 。1また、貯蓄を取り崩すことによって一時的な所得の減少を和らげることができるものもいるだろうが、政府の強制的な保健対策の一環として休業を余儀なくされた自営業者に、貯蓄の取り崩しを求めることには問題がある(Baldwin and Weder di Mauro, 2020[6])。

多くの場合、社会保険の対象となっていない労働者に適用できる支援形態は、資力調査に基づく最低所得給付だけである。こうした給付は、貧困を軽減し、慢性的な生活リスクから保護することを目的としたものである。しかし通常の場合、中流階級に対する緊急支援は意図しておらず、主たる収入源が突然無くなったために日々の出費を賄うことができなくなってしまった平均的収入の労働者への支援になるものではない。また、社会扶助給付のための資力調査があることによって、別の問題が生じる場合もある。現在、緊急の支援を要している自営業者の多くは、会社の資本や設備などの非流動資産を保有しているために、現金給付資格が得られない可能性がある。現在の状況においてさらに重要なのは、請求処理に時間がかかるという点である。生計手段を断たれ、銀行口座の残高がない個人にとっては、待っていられる時間はない。

危機前から所得支援に依存していた低所得世帯も、所得の多くを失うことになる。例えば、危機前から失業支援を受けていた者は、受給期間が切れてしまっているかもしれないし、その上、外出制限が解除されはじめても、再雇用の見通しは極めて低い。米国、フィンランド、フランス、英国等の国々においては、多くのパートタイム雇用者などの低所得労働者は、就労福祉給付(in-work benefit)によって収入の積み増しを受けている。ところが、失業すると、賃金や労働時間に受給額が連動しているため、給付もなくなってしまう。また、労働時間が少なかったり、不規則だったりする低所得の個人や、職歴が短い若者も、短時間勤務制度や失業給付の受給資格が得られないことがある。

加えて、ロックダウンの結果、保育施設や学校が閉鎖され、低所得家庭の子供たちは、無料の学校給食を食べる機会を奪われてしまっている。米国では、学校閉鎖時に調査を行った学区の約70%が、学校再開時までに餓える子供が出る恐れがあると回答している 。2同時に、フードバンクなどの社会奉仕活動の多くは、ソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)のルールやスタッフの不在により閉鎖・削減されており、その一方で、そうしたサービスに対する需要は著しく増大している。フィーディング・アメリカ(Feeding America)では、食料不足に直面する米国家庭の割合が46%増加するとともに、フードバンクでのボランティアの人員が60%減少すると予測している 。3

インフォーマル労働者は、今なおほとんどの所得支援制度の対象範囲に含まれていない。インフォーマル労働者とは、強制的な社会保障制度に加入登録されていない雇用者や法定最低賃金に満たない賃金しか支払われていない雇用者、(書面での契約が法的要件であるにもかかわらず)書面で契約を結んでいない雇用者に加えて、税金対策のために収入の一部または全部(手持ちの運転現金など)を申告していない自営業者である。例えば、オーストリアで高齢者介護労働者として働く4万人のルーマニア人の多くは、ルーマニアとオーストリアのいずれにおいても経済的支援を受給する資格がなく、現在、苦境に陥っている 。4

同様に、「部分的にインフォーマル」な収入を得ている労働者(加入登録はされているが、総労働時間の一部は現金と引き換えに働いている労働者)は、外出制限中に失った収入を完全に補償されることはない。これらの労働者の多くは、もともと最も脆弱な社会層に属し、貧困に陥るリスクを抱えているため、隔離規制をかけられていても、仕事を続けようとする可能性がある。また、一時ビザ滞在者の多くも、経済的支援の資格を持たない。例えば、オーストラリアには9万人近い卒業生ビザ(temporary graduate visa)滞在者がいるが、その多くが、深刻な打撃を受けている接客サービス部門で働いていた 。5 OECD諸国に広く存在する出稼ぎ労働者も、仕事や生計手段を失い、家族に送金できなくなっている。2020年の送金額は20%近く減少すると見積もられており、新興国や発展途上国等では、ただでさえ脆弱な世帯の家計に一層の負担がかかる可能性がある(Kolev and La, forthcoming[7])。

人口の大多数が正規の社会的保護制度を利用できない新興国や発展途上国では、状況ははるかに過激である。例えば、南アフリカの労働者の多くは、雇用者の失業保険への加入登録を行わない雇用主が多いことから、所得支援を利用することができない 。6インドでは、コロナウイルスに対する食糧安全保障制度の州レベルの対象範囲を古い人口統計値に基づいて計算しているため、同制度から取り残される国民が最大で1億人に達する可能性がある 。7なお、コラム4では、新興経済国及び発展途上国において、コロナウイルス危機の発生直後に行われた、国民生活支援の政策対応について説明・考察している。

支援を必要としている人々のための政策は、国により様々である。一部の国々(英国、オーストラリアなど)は、資力調査に基づく給付に大きく依存している。これらの給付は、雇用とは切り離されたもので、一定の所得または財産の基準に達しない世帯のみに支払われる。そのため、結果として、給付対象が厳格に絞られてしまう。代わりに、保険型給付の形で支援の大部分を行う国もあるが(イタリア、スペインなど)、保険型給付の受給者には事前に当該制度の保険料を払っていた実績が求められる。保険型の社会的保護制度では、社会的支出全体のかなり高い割合が、所得の比較的高い世帯に支払われる可能性がある(図2)。欧州大陸諸国の多くは「多層的な」制度を導入しており、職の無い人々向けの保険型給付を、子供のいる家庭を対象としたユニバーサル支援、さらにもっと低いレベルのセーフティネットとして最低所得給付と組み合わせている(オーストリア、ドイツ、フランス、スロバキアなど)。

全てのOECD諸国は、何らかの形の最低所得保障制度を導入しているが、その給付額のレベルや有資格条件、実際に支給対象とされる低所得世帯の範囲は、平時でさえ国によるばらつきが大きい。近く公表されるOECDの調査報告書(Hyee, Fernández and Immervoll, forthcoming[8])では、欧州諸国で採用されている最低所得保障制度の実際の利用しやすさや手厚さに注目している。また、緊急の経済的支援が必要な世帯(失業中で、市場の収入源からの所得と保険型給付(失業給付を含む)を合わせても、所得が下位10%に該当する世帯と定義)のうち、資力調査に基づく支援を受けている世帯数を示している 。8

この調査研究から、緊急支援を必要とする貧困層への最低所得支援の利用しやすさは、国によってばらつきが大きいことが明らかになった。例えば、英国では失業中の貧困世帯の5分の4以上がこのような扶助給付を受給しているのに対し、ギリシャで受給しているのはわずか5分の1に過ぎない(図3、左側)。最低所得支援の受給が広く一般に見られるのは、保険型支援が比較的少ない国々(英国など、図3、左側)や、保険型支援と最後の砦としての資力調査に基づく給付とを組み合わせた「多層的な」制度を導入している国々(フランス、オーストリア、ドイツなど)である。一方、主として保険型給付に依存している国々では、最低所得支援の受給は比較的少ない。こうした国々の中には、最近になって最低所得給付を導入したイタリアやギリシャなど、保険給付の対象範囲が限定的な国々も含まれる。9資産調査の要件を緩和すれば、給付をより利用しやすくできる。例えば、英国では、主たる住まいである住宅は資力調査の対象にならないが、オーストリア、ベルギー、ギリシャでは、少なくとも部分的には考慮されている(Marchal et al., 2020[9])。最低所得支援を受給する場合でも、給付予想水準は、一般的に用いられる(相対的)貧困ラインを優に下回り、世帯所得中央値の20%未満(ギリシャ、イタリア、スロバキア共和国)から約40%(ベルギーと英国)までの範囲となる(図3、右側)。

以前から最低所得給付プログラムの運用実績がある国々にとって、現在の危機は迅速にプログラムの規模拡大を図る好機だと言える。一方、危機以前から給付支援が利用しにくかった国々では、請求プロセスのボトルネックが大きな問題となっている可能性が高い。このような場合、既存のセーフティネットでは支援需要の著しい増大に対処できていない可能性があり、もっと利用しやすい他の支援策によって補完する必要があると考えられる。

新興諸国は、保険型保護、社会扶助、現物支給を組み合わせて用いていることが多い。例えば、チリでは、雇用主と雇用者が、個人の失業口座に積立を行っている。労働者が失業した場合には、その口座から引き出すことができる。これに加えて、社会開発省(Ministry of Social Development)は、一定の脆弱な世帯を選び、幅広い社会扶助や個別支援対策を講じている(OECD, 2020[10])。インドでは、幅広い現物支援プログラムを行っている。二大プログラムは、割引価格食料支給プログラムと農村世帯向け雇用保証プログラムである(Srivastava, 2013[11])。トルコでは、雇用者向けの法定失業保険と社会扶助現金給付、労働年齢の困窮世帯を対象とする教育・光熱・食料の現物給付とを組み合わせている(OECD, 2020[10])。

コロナウイルスのパンデミックによって、政策当局は所得支援プログラムを強化し、支援金を最も必要としている人々の手元に可能な限り早く届けるよう求められている。この課題に対するOECD諸国の対応は、次の4つの大きなカテゴリーに分けられる。

  • 資力調査に基づく支援を強化し、最も資力を持たない人々の所得を補助(OECD37カ国中11カ国、表1参照)

  • 的を絞った給付で、危機によって脆弱性が明らかになった人々を支援(28カ国)

  • ユニバーサル給付で迅速な支払を実現するとともに、救済策から抜け落ちてしまう人の数を抑制(3カ国)

  • 経費を支払えない人々に対する直接的救済を実施(27カ国)

大半の国々は、上記政策のいくつかを組み合わせ、支援を最も必要としている人々に可能な限り多くの保護を届けることができるよう、支援のスピード、対象範囲、効率の最大化を図っている。

多くの国々は、失業給付や短時間勤務制度などの主要所得代替プログラムの受給資格を有していないグループへ支援を届けるための主たる手段として、既存の最低所得制度を利用している。また、パンデミック下にある多くの国々では受給条件を緩和し、より迅速に支援を届けると同時に、受給できる可能性がある者の範囲を拡げ、ある程度の所得や資産がある者も含まれるように変更している。例えば、オランダは、低所得自営業者のための社会扶助プログラムにおいて、パートナーの所得に関する資力調査や資産調査を廃止した。重要な点として、危機前の給付とは異なり、この手当は返済する必要がない。10オーストラリアは、資力調査に基づく失業給付において、一時的に資産調査を取り止めるとともに、パートナーの所得に関する調査基準を緩和した。家族給付に伴う資産調査も取り止めている。また、給付を受け取るまでの待ち時間は、転入したばかりの住人も含め、無くしたり、短縮したりしている。11ドイツは、最低所得給付プログラム(Unemployment Benefit II)に伴う全ての資産調査を一時停止した。加えて、住宅費は全額還付されるとともに(危機以前の「妥当な」住宅費の制約とは対照的に)、所得調査も軽減される。これは、コロナウイルス危機によって深刻な打撃を受けている自営業の人々にとって、とりわけありがたい措置となる。12さらに、多くの国々では、厳格なソーシャル・ディスタンシング対策のため、また給付の遅れを回避するため、求職等に関わる給付開始要件が一時的に停止されている。例えばイタリアでは、隔離ルールを踏まえて2カ月にわたり、最低所得給付の受給者の求職に関する全要件が一時的に停止された。13英国でも、職業安定所での直接面談や健康診断は、いずれも全て一時的に停止されている。14

一部の国々では、最低所得の給付水準も上げている。これは、最も脆弱なグループに対して、所得やその他支援(無料の学校給食など)が失われた分を十分に補填するためである。例えば、英国では、ユニバーサル・クレジット(訳注:低所得者向け社会保障給付制度)による給付額を一時的に増額した。標準的な独り暮らしの新規受給者の場合、28%の増額である。15オーストラリアは、コロナウイルス補填給付金を創設し、2週間当たり550豪ドルを向こう6カ月間、主要な失業給付、学生給付、資力調査に基づく家族給付の全ての受給者を対象に支給する。これは、独り暮らしの求職者に支給されるひと月当たりの上限のほぼ2倍である。16

いくつかの国々では、自営業者向けの新たな現金給付を導入した。これらの給付額は、過去の収入や危機による収入の損失分に応じて支払われることが多い。例えば英国では、自営業者に対して直近過去3年間の収入の最大80%まで、課税対象助成金が支給される。支給額の上限はひと月当たり2,500英ポンドで、対象は平均年収が5万英ポンド未満の自営業者である。同様に、オーストリアにおいても、自営業者に対して、2018年(危機前に完了した直近年度)同月を基準とした純所得損失額の80%相当額(上限はひと月当たり2,000ユーロ)が支給される。2020年に事業を開始したばかりの新規自営業者(納税申告によって所得が証明できない自営業者)に対しては、ひと月当たり500ユーロが一律支給される。17米国については、米国労働省(Department of Labor)により、自営の労働者1,600万人に加え、さらに150万人のギグワーカーがいると推計されている。

連邦政府の救済パッケージは、これらの労働者も含めるよう、失業支援の対象範囲が拡大されている。しかし、申請者は支援を受け取るまで長らく待たされている。大半の州では、こうした新たな請求を処理して支援金を支給するシステムの整備がまだ確立していないためである18

イタリアは、支給までの時間短縮を図るため、過去の収入や危機による損失分に基づく条件付き支援ではなく、ほとんどの自営業者に対し、非課税の一律600ユーロを支給することにした。また、季節労働者や農業労働者、エンターテインメント部門の一定の労働者も申請できるが、雇用者に対しては一定の条件が適用される(季節労働者は失業した場合のみ受給できるなど)19。同様に、アイルランドにおいても、全所得を失った自営業者は、コロナウイルス・パンデミック失業給付(COVID-19 Pandemic Unemployment Payment)を受け取ることができる。これは、危機が終息するまで週当たり350ユーロが一律で支給されるものである。ただし、部分的に所得を喪失した者に対しては所得支援は支給されない20

ドイツは、雇用者が10人以下の自営業者向けに連邦レベルで「コロナ補助金(Corona Supplement)」を創設した。コロナウイルス危機により維持することができなくなった従業員数や費用に応じ、最大15,000ユーロの一時現金支援金を自営業者・小企業に支給する。ただし、同プログラムで補填されるのは、賃借料や短時間勤務制度の対象とならない雇用者の賃金などの事業運営費のみである。自営業者自身の生活費については、資力調査に基づく最低所得給付(Unemployment Benefit II)を利用する必要がある。この所得給付の資格要件は、一時的に緩和されている(上記参照)。ベルリン市は、小企業に対する上乗せ分として5,000ユーロを追加支給した。しかしながら、このプログラムは、請求が多数にのぼり割り当てられた資金(13億ユーロ)が底をついてしまったため、数日で締め切らざるをえなくなった。4月1日より後に請求された分については、市が支給する上乗せ分の受給対象とはならない21

こうした所得代替プログラムの多くは、支援を迅速に提供できるように設計されている。しかし、過去の収入額を突き止める作業は、そのための仕組みがすでに整備されていなければ複雑になる。収入が変動する自営業者の場合はなおさらである。そのため、一部の人々は、依然として制度の穴から抜け落ちてしまい、支援が受けられない可能性がある。中でも、職歴が短い者や育児休暇で職歴に中断がある者は、査定期間の収入額が通常よりも低く査定されてしまう場合もある。困窮している人々に迅速な支給を確実に行うため、「とりあえず今すぐ支給し、後に査定する(pay now, assess later)」支給方法(コラム1参照)を採用することもできる。査定のためのきっちりした制度設計は後で整えるのである。また、現在困窮していることを自己証明させる、ドイツの「コロナ補助金(Corona Supplement)」のような方法も、支給の迅速化を図る一案である。オーストリアの自営業者向けの初の「緊急困窮資金(immediate hardship fund)」は、申請者に対して扶助の必要性の自己証明及び書類の保存を求めている。チェックは後日ランダムに行うことになっている(コラム3も参照)22

現状では、インフォーマル労働者への社会的保護の提供が課題となっている(Alfers, Moussié and Harvey, 2020[13])。例えば、コロンビアでは、既存の福祉プログラムから抜け落ちた300万世帯を対象に、16万コロンビア・ペソ(38ユーロ)の1回限りの現金支給を計画している。支給は、銀行口座を持っている人には銀行振込により、また、携帯電話経由の電子送金によって行う23。モロッコでは、モバイル決済を用いて、インフォーマル労働者に現金を給付した。このプログラムで受給資格を有するのは、強制的な外出制限によって直接影響を受けた人々に限られるが、労働者数にして300万人(インフォーマル部門の約半数)に達すると予想されている。既存の健康保険料免除登録制度を利用し、さらに支給メカニズムを簡素化することによって、本プログラムのスピードと規模を促進することができた(最初の支給は登録開始後わずか1週間で始まった)(Gentilini, Almenfi and Dale, 2020[14])。フィリピンでは、現金給付に加え、生計手段を失ったインフォーマル部門の労働者に対して、一時雇用プログラムを提供している。当人の居住地の近隣地区で家屋の消毒・浄化を行う10日間限定の仕事である(Gentilini, Almenfi and Dale, 2020[14])。

不法滞在の出稼ぎ労働者を支援するプログラムは、まだ非常に少ない。不法滞在出稼ぎ労働者が労働力の10%を占める米国カリフォルニア州は、これらの労働者に対し、500~1,000米ドルの現金を給付して支援すると発表した。この取り組みには州や慈善団体からの資金が併せて拠出され、不法滞在者コミュニティへのサービス提供経験を有する地域の非営利団体を通じて配布される。不法滞在労働者からは個人情報を求めない方針である。24当局の推定によると、州内の不法滞在移民15万人がこのプログラムの恩恵を受けると予想される。

さらに多くの国民を直接救済する給付がも導入されている国々もある。例えば、韓国では、2020年3月に支払われた健康保険料に基づく世帯所得の下位70%の世帯に対し、世帯規模に応じた給付(単身世帯の場合は約300ユーロ)を行う。25スペインの政策当局は、同国の最貧困層約100万世帯に対し、月々の基本的な給付を検討している。具体的な政策パラメーターはまだ公表されていないが、同計画は、低所得層に慎重に的を絞った最低所得プログラムの形をとることになる模様である。だが、評論家の中には「ベーシックインカム」と呼ぶ者もいる。26給付金の月額、受給対象者、受給期間について、詳細はまだ公表されていない。5月には提案書が内閣に提出され、承認されれば、数週間後には給付が始まると予想されている。

危機的状況下では、ユニバーサル現金給付を全ての人々に行うと、支援対象者を最大化することができ、支給規模によっては、国民全体が収支を合わせられるよう支援できる可能性がある。ユニバーサル給付は、受給者の所得、資産、これまでに支払った負担金などを考慮する必要がなく、多額の費用と時間を要する資力調査を行わなくて済むため、迅速な実施が可能である。このシンプルさが魅力となり、コロナウイルスのパンデミック下にある多くのOECD諸国からそうした制度の計画が発表されるに至っている。

米国は、年収75,000米ドル以下の全国民を対象に、1,200米ドルの送金を開始した(子供のいる家庭については、17才未満の子供1人につき500米ドルの追加受給資格がある)。ただし、他の世帯員の納税申告書で「扶養家族」になっている個人は、この給付対象から除外される。これには、年齢が17才を超える多くの学生や家族と生活している身体障害者等が含まれる。シンガポールでは、1回限りのユニバーサル現金給付により、全ての成人居住者に600シンガポール・ドル(390ユーロ)を支給する。一方、香港では、1回限りの給付により、18才を超える永住者(推定700万人)に1万香港ドル(1,200ユーロ)を支給する。その費用は、香港のGDPの4.2%に相当すると見積もられている27。日本もまた、全居住者に対する一律10万円(850ユーロ)の給付を発表している28。その総額は1,020億ユーロに達する29。同様に、セルビアも、1回限りの給付により、年齢が18才を超える全国民(約500万人)に100ユーロを給付すると発表している。さらに、韓国の地方自治体、京畿道も、全居住者への10万韓国ウォン(75ユーロ)の支給を計画している。

一時的なユニバーサル給付は、現在の状況においては、誰一人支援対象から漏れないようにするという意味で魅力的であるが、制度設計からして対象を効果的に絞ってはいない。したがって、コロナ禍の状況において、ユニバーサルな支援を受ける世帯の多くは、所得の減少を経験しているわけでも、ひどく困窮しているわけではないかもしれない。このような無条件給付によって脆弱な世帯が家計を賄えるようにするためには、支給額が十分に高くなければならない。つまり、社会的支出への圧力がすでに極めて大きい中で、多額の予算の負担を必要とすることを意味する。今回はスピードが重視されることから、財政に関する検討は後回しにされているものの、予算の制約により、一律給付ではやはり支援額が十分でなくなる可能性が高い。給付対象をより貧しい層に限定すれば、給付額を増やすことができる(OECD, 2017[16])。コラム2で考察した通り、コロナウイルス危機により、全ての人々を対象とした恒久的で無条件の給付、すなわち「ユニバーサル・ベーシックインカム(Universal Basic Income:UBI)」の必要性に関する議論が再燃する結果にもなったが、これまでのところ、このような真にユニバーサルで無条件の恒久的プログラムの導入計画を発表したOECD加盟国はない。

一方で、今回の危機を背景とする無条件の現金給付は、何よりもまず、社会的保護を目的とするものである。しかし、広範囲に及ぶ世帯への直接現金給付は、経済に流動性を注入し、総需要を刺激するという役割も果たし得る(例えば、Bénassy-Quéré et al., 2020[18]を参照)。こうした考え方は新しいものではない。例えば、米国は、世界金融危機後、幅広い税金還付を利用して需要を刺激した30。給付が需要の下支えに果たす役割については、本稿の対象外である。しかしながら、差し迫った消費を支えるために支援を必要としていない人々に資金を届けても、その資金は、特に現在のような不確かな状況においては、貯蓄に回される可能性が高い。こうしたことは、すでに米国において立証されている(Baker et al., 2020[19])。とりわけロックダウン期間中は、経済活動が制約を受け、不要不急の支出の機会が限定されていたことから、特に懸念されていた。したがって、給付対象を効果的に絞らないと財政刺激効果も限られる。

現金給付を除くと、今回の期間中に政府が各世帯を支援できる最も直接的な方法は、世帯が受け取る請求書の支払いを肩代わりしたり、支払期限を遅らせたりすること、あるいは、現物による直接支援を提供することである。このタイプの政策は、OECDの様々な国々で発表されており、コロナウイルスに起因する健康関連出費の支援から 納税猶予まで幅広い。

医療費など、パンデミックに直接起因する出費の支援については、対象が適切に絞られ、漏れも少なくて済んでいる。例えば、米国の場合、雇用主が健康保険を提供することが非常に多いため、雇用の喪失は無保険者数の増加を意味する。そのため、連邦政府は、無保険のコロナウイルス患者については、その入院・検査費用を肩代わりすると発表している。一方、ポルトガルでは、居住申請中の全ての出稼ぎ労働者及び庇護申請者に市民権を与えている。これは全員が社会保障や医療を利用できるようにするためである。フランス、英国、米国カリフォルニア州は、ホテルの空室を住居に転用し、パンデミックの間は路上生活者が自主隔離できるようにしている。

事業や生活の収支を合わせられず困難を抱えている個人や小企業を支援するため、OECD諸国は、税や賃貸料など、高額の定常的支出の先送りを認めている。

フィンランド、英国、日本など、多数のOECD諸国は、納税申告期日を延期し、遅延による利息や罰則を課さないことを発表した。また、スペインも、社会保障負担金の支払いを先送りできるよう、同様の措置を講じた。このような対策は、特定の脆弱なグループに対象を絞っている場合もある。日本では、納税者が申請すると納税が猶予される。ただし、コロナウイルスの大流行により悪影響を受けた個人・企業に限られる。猶予だけではない。インドネシアでは、年間所得が2億インドネシア・ルピア(12,400ユーロ)を下回る製造業労働者の所得税を、6カ月間免除する。給与税・所得税の減税・猶予は、収入をなんとか維持している者には恩恵をもたらすが、コロンビアは、それとは対照的に、最も脆弱な人々に対し付加価値税を払い戻す決定を下した。

各国政府は、賃貸料(ポルトガル)や住宅ローン(ベルギー、2020年9月まで)の即時支払い猶予も発表し、物件の借主と貸主が協力して、ロックダウン後の返済計画を立てるよう求めているところもある。こうした措置は、失業あるいは労働時間の減少した労働者に対象を絞っている場合もある(スペイン、イタリア)。スペインは、これらの措置の範囲を拡大し、自営業者や小企業にも適用している。家主の賃貸料収入の喪失など、これらの措置に伴う波及効果を抑止するため、猶予された賃貸料の支払いに苦しむ者に対して、利率0%の少額融資制度の導入も約束している。フランスは、小企業向けの賃貸料猶予制度を導入した。また、個人が民間貸付や住宅ローンを返済できなくなった場合に、最長2年間の猶予期間を申請できる機会も設けた。オーストラリア、フランス、英国、米国などは、危機の影響によって住居を失う人が増えるのを抑止するため、立ち退きの凍結を発表したり、延長したりしている。

すでに貧困ラインに近かった個人や家庭は、ロックダウンの間、子供に食料を提供していたフードバンクや学校が閉鎖されたことから、生活が苦しくなっている。これに対応し、複数のOECD諸国では、子供のために無料の食料を提供するなど、直接現物支援を強化している。例えば、英国では、政府が全国的なバウチャー(引換券)制度を創設、130万人の資格を有する学齢児童が、コロナウイルス危機に伴う学校閉鎖中も、引き続き食事を確保できるようにした。この制度のもとでは、全ての学齢児童に対し毎週15英ポンドのバウチャーが支給される。受け取ったバウチャーはスーパーマーケットで商品と引き換えることができる。同制度は、イースター休暇中が含まれるように期間が延長された。スペインでは、政府が2,500万ユーロを拠出し、給付やバウチャーの配布により、学校閉鎖の影響を受けた子供たちに所得支援を行った。パリ市は、安価で提供される学校給食の恩恵を普段は受けている家庭に対し、補償を行っている。資格を有する家庭には、通常の家族給付と併せて追加給付が自動的に支払われる。32同様に、米国のシアトル市も、市が資金提供する育児・食糧支援プログラムに登録されている家庭に対し、最大800米ドルのグローサリーバウチャー(食料品引換券)を郵送している(Gentilini, Almenfi and Dale, 2020[14])。ボゴタ市(コロンビア)では、同市の53,000人の登録露天商を支援するため、地方自治体が食料パックを配布すると約束した。33

ロックダウンが続き、多くの家庭の貯蓄が底を突きかけていることから、OECD各国のフードバンクは、食糧支援の必要性が高まっていると考えている。フランスは、3,900万ユーロを追加で食料援助に振り向けると発表した。当初支援として2,500万ユーロが食糧援助関連団体に割り当てられ、さらに1,400万ユーロが緊急食料品小切手として配布される予定である。

コロナウイルスのパンデミックを封じ込めるための緊急ロックダウン措置は、OECD諸国にとどまらず各国の社会的保護の備えに未曽有の試練を与えている。これほど多くの人々が、これほど突然に所得を喪失したことは、かつてない。多くの国は断固とした措置を取り、生計手段を奪われた人々を支えるため、あらゆる方策を採用している。失業を防ぎ、労働者が危機を乗り越えられるよう、短時間勤務制度を創設・強化している。失業給付を以前より手厚く、新たな申請者が利用しやすくしている。また、国により、最後の砦である資力調査に基づく扶助の規模を拡大し、新たな臨時の現金給付を導入し、出費に対する直接支援を提供している。

影響を被った全ての世帯を迅速に支援するという基本方針の下、効果的な対象の絞り込みや労働意欲の維持といった、通常であれば社会的保護プログラムの設計につきものの懸念は一旦脇に置いて、対策を取ってきた。しかし、各国が次第に外出規制の解除へと移行し、様々な分野の活動が再開される中、各国政府はこうしたプログラムの設計やバランスを再評価し、その有効性や長期的持続可能性について注意深く検討する必要がある。中期的な経済見通しはまだ不確実だが、多くの人々が、この先何カ月、いや何年も継続的に所得支援を必要とする可能性が高い。包摂的回復の実現のためには、最も弱い立場の人々にとりわけ注意を払い、包摂的成長へと戻る道すがら、どの社会的グループの人々も置き去りにしないことを確認しなければならない。

今回の危機はまた、既存の社会的保護制度の不十分な部分をあらわにした。多くの国々において、社会的保護の保険機能は、安定した職歴を持つ雇用者には有効な保護を与えてくれる。しかしながら、不安定な職歴や負担金拠出歴の短い人々、また自営業者、その他の非標準的な労働者は、多くの場合、保護が受けられなかったり、不十分だったりする。今回の危機によって、標準的な雇用者が利用できるタイプの失業支援に対する権利を、独立した雇用形態の労働者も行使できるようにする必要があることが明らかになった。非標準的な労働者を収入連動型の社会的保護制度に含めることには、モラルハザードやロジスティクス・行政面での懸念を招く可能性があるが、すでにいくつかの国では、このような政策を適切に設計し、それぞれの状況に応じてうまく機能させることに成功している。例えば、いくつかのOECD加盟国では、自営業者を失業保険や疾病保険制度に含めている34(具体的な国名・事例についてはOECD, 2018[23]、OECD, 2019[5]を参照)。様々に異なる雇用形態の取り扱いをもっと公平にすることにより、将来、緊急事態対応のプログラムを急ごしらえする必要を最小限にすることができる。そうしたプログラムは、往々にして、対象範囲が不明確で、費用対効果が低く、しかも支援の手から漏れてしまう人々を生みやすいものである。

適切に設計された社会保険制度が整備されている場合でも、困窮者に最低限の扶助を提供することは、社会的保護制度の基本的役割である。最低所得給付は、他の資金を利用できない世帯にとっては、セーフティネットの最後の砦である。にもかかわらず、そうしたプログラムの利用しやすさ、柔軟性、手厚さは、平時でさえも国によって著しい差がある。多くの場合、複雑な基準や煩雑な請求手続きがある国では、申請率や受給率が低く、受給までの待ち時間が長く、支援額も十分ではない。各国の経験、例えば、世界金融危機の際の米国における経験から、対象を絞ったプログラムでも、迅速に、利用しやすく改善し、規模も拡大できることが分かっている(Immervoll and Richardson, 2013[24])。1回限りのあるいは臨時の一時給付金は、目の前の危機に際し、迅速かつ拡大可能な支援を提供するという役割を十分果たし得る。しかし、緊急事態が持ち上がった当初の非常に短い期間が過ぎてしまえば、財政負担が高まるにつれ、持続可能かつ効果的に対象を設定したプログラムが必要になる。したがって、刻々と変わる事態に応じ、最低所得保護の受給資格をタイムリーに再評価し、より柔軟な対応を可能にすることは、現在の危機下で優先的に対応すべき緊急方針であるとともに、コロナウイルス後の包摂的回復を目指す上でも、各国にとって必要不可欠な条件である。

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担当

Stefano SCARPETTA (✉ stefano.scarpetta@oecd.org)

Monika QUEISSER (✉ Monika.QUEISSER@oecd.org)

Stéphane CARCILLO (✉ Stephane.CARCILLO@oecd.org)

Herwig IMMERVOLL (✉ Herwig.IMMERVOLL@oecd.org)

Emily FARCHY (✉ Emily.FARCHY@oecd.org)

Raphaela HYEE (✉ Raphaela.HYEE@oecd.org)

← 1. http://oe.cd/ahd

← 8. 「失業中」には、年間の総労働時間が非常に少ない(潜在的なフルタイム労働時間の最大10%までで、1カ月分のフルタイム労働に満たない)者が含まれる。「下位10%」とは、市場からの所得と拠出型の所得代替給付の合計額(資力調査に基づく給付や全ての人を対象とした給付は含まない)が所得分布の下位10%内に該当する場合を指す。

← 9. 両国ともに、2015年時点には、広く適用される最低所得給付(MIB)制度はなかったが、その後、導入された(Bulman et al., 2019[24])。

← 12. https://www.bmas.de/DE/Schwerpunkte/Informationen-Corona/sozialschutz-paket.html

← 15. このパーセンテージは、ユニバーサル・クレジットの25才以上の受給者に適用されている。https://www.understandinguniversalcredit.gov.uk/coronavirus/

← 34. 例えば、スウェーデンでは、それまで自営業に携わっていた者が失業給付を請求するためには、自分の事業を縮小ないし「凍結」しなければならず、また、しばらく給付を受けた後にかつての自営業活動を再開した場合は、その後数年間は再請求をすることができない。

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