各国政府は現在の新型コロナウイルス危機を重要な意味を持つ機会として捉えることにより、経済・社会の構造的弱点に対処し、より良い復興(build back better)に役立つよう、各種対策や復興の取り組みを実施することができる。事業活動の迅速な回復に重点を置いた従来型の復興政策は、環境に有害な恐れがある。注目すべきは、これまでの復興政策におけるエネルギー向け政策支援の約50%は、依然として炭素集約型の化石燃料に向けられている(Boone, 2020[5])。一方、「グリーン」リカバリーの複合政策では、復興期の財政支出を気候と環境に関わる目標と整合させることに重点が置かれる。各国政府は、このような復興期の複合政策を好機と捉え、経済を危機に対応でき、近代的かつ自然保護と低炭素に貢献し、資源効率と競争力を備えたものに転換する新たな成長戦略を開発することができる。

グリーンリカバリーは、気候変動を阻止するために必要な大幅な排出削減を推進できるうえ、経済的にも強い正当性も持ちうる。第一に、今回の経済再建の場合、強力な財政乗数と雇用創出を伴う(Hepburn et al., 2020[3])。また低炭素の未来への移行を加速できれば、企業と社会双方の移行コストを削減し、気候変動関連リスクなど将来のリスクが軽減される。復興政策だけが低炭素経済への変革を実現するメカニズムではない。しかし、復興のための複合政策をこれらのリスク軽減に向けた好機として活用する方が、リスクの緩和と適応のためさらに高額な支出を後日負担するより、良い選択肢になる。

グリーンリカバリーのための複合政策の正当性は非常に大きいが、それを策定し実際に実施することは必ずしも容易ではない。本稿の第一部では、各国政府がグリーンリカバリーの複合政策を策定・実施するためにグリーン予算編成ツールをどのように利用できるかについて、簡潔かつ具体的に提案する。グリーン予算編成ツールは、各国が環境目標の達成を支援する刺激策を特定するとともに、その優先順位を決めるのに活用することができる。各国政府はこのツールを活用し、雇用や経済需要を創出する複合的な刺激策をまとめるだけでなく、気候や環境目標を包括的かつより迅速に進めることができる。本稿の第二部は、租税政策が投資と消費の選択を強力に誘導する役割を果たすことから、復興期もそれ以降も、適切に策定された租税政策ツールが復興政策をどのように補完し、脱炭素化を可能にする強力な環境を創出するかを考察する。特に炭素価格とそれに関連する政策手段について、税優遇措置を脱炭素化目標と整合させるとともに、刺激策によって低炭素経済に確実に移行させる上で果たす役割に注目する。

政府予算の決定は、経済再建を実現する鍵を握っている。グリーン予算編成は、環境と気候に関する目標の達成を支援する予算において、政策策定ツールを活用する方法を提供する。OECDのグリーン予算編成の枠組み(Green Budgeting Framework)は、包括的なグリーン予算編成のアプローチに欠かせない要素である、戦略と財政の計画立案、実証の構築と政策調整のための予算編成ツール、説明責任および透明性、予算権限を付与されたガバナンスの枠組みなどを定めている (OECD, 2020[6])。

本節では、グリーンリカバリーを下支えするためのグリーン予算編成ツールの活用方法について考察する。各国の状況によっては、すでに構成要素の一部が存在している国もあるかもしれないが、データ、方法論、制度設計などが欠落している場合もある。本節では、発展の程度にかかわらず、複合的刺激策に合わせて開発、実施することができる平易かつ普遍的に適用可能なグリーン予算編成ツールを各国に提供することを狙いとしている。具体的には、次のツールが中心となる:グリーン優先事項とそれを支える予算上の選択肢の特定に役立つツール;様々な予算措置がグリーン目標に与える影響を評価するためのツール;低炭素の復興を支援する投資の優先順位付けに役立つツール;グリーン目標達成に有効な刺激策パッケージの報告ツール。

このツールは、強力な戦略的枠組みにより、各国の環境目標の概要を説明するとともに、その目標達成を支える適切なグリーン投資の特定に有効である。「グリーン」戦略枠組みとは、政府の政策にとっての明確な気候・環境目標を含む、適切な戦略、政策、計画のことである。これまでの経験によると、現実的な費用見積もりや運用の枠組みなど、予算配分を導くには十分具体的な戦略的枠組みが必要である(World Bank, Forthcoming[7])。このように戦略的枠組みは、気候・環境分野における政府の戦略的優先事項に直接資源を割り当てるのに役立つよう活用することができる。また明確に定義された戦略的枠組みは、現在より漠然とした状況であっても適切な予算項目を導き出すこともできる。例えば、石炭火力発電所に代わるガスタービン複合サイクル発電所は、現状と比べれば気候に対してプラスに働く(climate positive)とみなされるかもしれないが、天然ガスは依然として地球温暖化に寄与しているため、気候に対してマイナスに働く(climate negative)とも考えられる。また、EUの持続可能性分類法(EU Sustainable Taxonomy) (EU Technical Expert Group on Sustainable Finance, 2020[34]) は、「欧州連合域内排出権取引制度(EU Emissions Trading Scheme, ETS)」またはEU共同研究センター(EU Joint Research Centre, JRC)が開発した「利用可能な最良の技術(Best Available Techniques, BAT)」の枠組みの中で設定されたベンチマークと併せて、低炭素技術を特定する有用な指針となる。各予算措置が長期的な気候政策とどの程度整合性があるかを把握すれば、より長期的な環境に配慮するとともに包摂性をかかげる目標の達成に役立つ復興のための複合政策策定の一助となる。例えばフィンランドでは、持続可能な発展のための長期国家戦略に沿って予算措置の枠組みが決まるが、その戦略では、フィンランドがカーボンニュートラルで資源を有効利用し、また非差別的で平等かつ高度なスキルを持つ国でいることが重視されている。

またグリーン予算のタグ付け設定などのツールは、各国政府が各予算項目と戦略的枠組みで定められた環境目標との整合性を明らかにするのに有効である。予算管理システムで予算に関する政策が分野横断的な目標に与える影響を確認するのが難しい場合でも、グリーン予算のタグ付けを行えば、歳入・歳出の個々の分野が環境目標に有効か有害かを明らかにすることができる。タグ付け情報により有用な実証基盤が構築されれば政府が予算措置と環境目標との整合性を高めるのに役立ち、さらに、予算に関する政府の政策の透明性を向上させることができる。タグ付けは、復興の取り組みの中で、予算配分の決定や年度調整に関する情報をもたらすとともに他の予算プロセスにもつながり、例えば歳出見直しでは、気候と環境の影響との関連で歳出の効率性・有効性の検討が行われる。コラム1では、フランスのグリーン予算のタグ付けを活用した環境に配慮した復興政策の策定事例を紹介している。

影響評価などのツールは、個々の政策とプログラムが環境に与える影響について情報を提供し、予算の決定に有効な情報をもたらす。プロジェクト案や政策案に関して事前に行われる影響評価は、政策の実施前の予算決定に有効な情報をもたらすことができる。また政策やプロジェクトの事後評価も、特定の政策の継続や調整に関する決定に有効な情報をもたらす。例えば、戦略的環境評価に関するEU指令(EU directive on Strategic Environmental Assessment, SEA)では、環境に重大な影響を及ぼす可能性のある計画やプログラムの政策提案について評価を行うよう求めている。

OECDと欧州委員会が実施したグリーン予算編成調査結果の速報によると、最新の新型コロナ救済のための緊急措置にグリーンの視点を統合することができたのはOECD加盟国中わずか3分の1の国々であった (OECD/EC, Forthcoming[9])。5カ国(オーストリア、カナダ、デンマーク、トルコ、英国)が、個別の対応策を実施する前に、環境または気候に関する影響評価を行っていると報告する一方で、コロンビア、フランス、ニュージーランドは、復興のための複合政策全体について事前あるいは気候に関する影響評価を行っていると報告した。OECD加盟国の半数以上が、今後予定されている経済の復興策の策定にあたり策定から実施までの時間を延ばすことで、その復興政策に環境保全の視点を統合するための具体的行動を計画している。実際、OECD加盟国中12カ国(オーストリア、カナダ、デンマーク、ギリシャ、アイルランド、ラトビア、スロバキア、スロベニア、スペイン、スウェーデン、トルコ、英国)では、今後予定されている復興政策について個別対策の環境または気候に関する事前評価を実施する予定がすでにある。さらに、5カ国(コロンビア、デンマーク、ラトビア、ポルトガル、スペイン)は、復興のための複合政策全体の環境または気候に関する影響評価を事前に実施する予定である(OECD/EC, Forthcoming[12])。

影響評価による情報が予算案と共に提供されれば、景気刺激策の策定に有効な情報となり、環境目標にプラスの影響を与えることができる。環境または気候に関する事前の影響評価が強力な枠組みや伝統としてすでに存在する場合、通常は同じタイプの評価から取り掛かる方が実施しやすい。影響評価はジェンダー予算の編成に関しても有用なツールであることが分かった。カナダやアイスランドなどの国々においては、コロナ対策がジェンダー平等に与える影響について判断する有用な材料となっている(コラム2参照)。

環境監査は、政策実施後の影響評価に加え、環境目標の達成に取り組んでいる政策やプログラムの成果、プロセス、進捗状況の事後審査を行うための有益なツールである。各国の最高会計検査機関(Supreme Audit Institutions, SAIs) は、政府のプログラムや政府・業界のレベルを超えた複雑な問題とリスクについて洞察を得るため、業績監査を活用することが多くなっている。国によっては、業績監査の中で環境に対する考察を行っている。新型コロナの復興策に関して現在進行中の、また将来行われる監査によって、復興策が気候と環境目標に与える影響を明らかにするとともに、これらの目標に向けた実績を向上させるため今後の復興のための複合政策に関する一連の検討を行うことができる。欧州連合と英国の例はコラム3を参照されたい。

OECD加盟国の多くは、「グリーン」経済の復興政策に有効な対策を後押しすることに関して、環境保護の条件をつけている。それは、政府が環境と気候に関する目標の達成を支援する投資に優先順位を付ける方法の1つである。例えば、スロバキア政府は、支援措置が環境に重大な害を及ぼしてはならないと述べており、またイタリア政府は、低排出ガス車の購入に対して、今後の支援措置の一環として5千万ユーロを追加で充当する予定である (OECD/EC, Forthcoming[9])。さらに、2021~27年にわたり1兆ユーロ以上が予算化されるEU新型コロナ復興基金(European Coronavirus Recovery Fund)では、特に環境プロジェクトに対し30%が充当される。気候に関する支出として特に明記されていない対策の部分でさえも、2050年までにカーボンニュートラルを達成するというEUの目標に支障がないようにしなければならない。条件付けが実施されている場合は、適用の有無にかかわらず、各措置に対する明確な基準があることが重要である。例えば、EUの持続可能性分類法(EU Sustainable Taxonomy) (EU Technical Expert Group on Sustainable Finance, 2020[34]) は、「欧州連合域内排出権取引制度(EU Emissions Trading Scheme, ETS)」またはEU共同研究センター(EU Joint Research Centre, JRC)が開発した「利用可能な最良の技術(Best Available Techniques, BAT)」の枠組みの中で設定されたベンチマークと併せて、国によっては、低炭素技術を特定する有用な指針となる。

歳出見直しも、支出の優先順位を付けるためのツールとして有効である。歳出見直しは、効率性と効果を考慮しながら予算プログラムが国の環境と気候に関する目標に及ぼす影響を検討する場合、低炭素の復興を支援する投資の優先順位付けをするのに有効なツールにもなリ得る。復興プロセスの次の段階として、投資の優先順位付けに役立てるため歳出見直しを活用している国は多い。歳出見直しは、予算の決定内容を政府の中期目標と足並みを揃えるようにする戦略的な機会を提供している。歳出見直しには、環境目標の達成を支援する投資の優先順位付けに役立てるために、効率性と有効性を考慮しつつ環境面の検討を含めることがある。なおこの歳出見直しは、狭い範囲から(政府支出全体の0~5%が対象)から広範囲(同5~20%)、包括的範囲(同20~100%)に至るまで、いずれの範囲にも対応している。どのような方法で実施されたかは、英国が過去の事例を示している(コラム4参照) 。1

歳出見直しを活用するもう一つの方法は、気候または環境関連支出に的を絞った見直しを実施することである。これにより、国の環境目標を達成する上で環境関連支出の財源が効果的かつ効率的に活用されるようになる。OECDの教訓によると、これらの見直しは特定の機関(アイルランドの事例)あるいは分野横断的な課題(コラム5のオランダの事例)に的を絞って行うことができる。

迅速な復興のための複合政策のみならず、中長期的な予算の枠組みに環境保護の視点を統合することで、各国が財政の持続可能性に配慮しながら環境の優先事項を組み込むことができるようになるだろう。各国政府には、財政規則や財政管理全般の監督責任により、新しい優先事項のための資金配分の条件として、既存および将来の公共資源が効率的に活用され、最大の効果を生むよう取り組むことが義務付けられている。そのため、予算の決定には様々な政策目標間のトレードオフと相乗効果の管理に役立つように十分な議論が行われる必要がある。環境に対する配慮を複数年の予算の枠組み(中期支出枠組みなど)に組み込めば、環境への配慮と複数年の財政パラメータの考慮が並行して、公的支出を国の優先事項に調和させることで支出の有効性を向上させることができる。さらに、もっと長期的な財政評価に環境リスクを統合すれば、政府が潜在的な環境リスクと公的部門による予算成案化の機会を特定し、可能であれば定量化することに役立つだろう。コラム6では、英国とドイツの事例から得られる教訓について論じている。

予算に沿ってグリーン予算書(green budget statements, GBS)などのツールを活用し報告を行えば、復興策が国の環境目標にどの程度整合しているかの概略を報告することができる。グリーン予算のタグ付け、影響評価、その他のツールからの情報を活用すれば、GBSの予算政策に関する透明性、説明責任、公的関与の有効性をさらに高めることができる。こうした書類は、予算案の一部として公表し、予算編成の承認段階で審議に資する要素の一つとすることができる。例えばフランスでは、グリーン予算のタグ付けプロセスから生まれた情報や家計や企業に対する環境税の経済的影響に関する情報などが、予算配分に関する説明として年間予算に添付されている。例えば、GBSには次のような情報を含めることもある。

  • 一般グリーン予算書:この概要書には、予算に取り入れた各措置の環境優先事項と環境目標に対する支援目的の概要を収録している。

  • グリーン予算進捗報告書:この報告書では、各予算措置について設定目標と指標を参照した政府の環境保護の進め方をより詳しく説明する。例えばOECDは、経済、雇用、その他の社会的指標に加え、復興政策の環境上の成果を長期間追跡するための主要指標を提案している(OECD, 2020[3])。

  • 予算配分の影響分析:この分析は、収入と支出双方において特定の環境対策が個人、家計、企業に与える影響を評価する。

環境に配慮した公共支出は、復興を支援することができるがトレードオフも存在する。例えば、既存の建物を改装する省エネ対策への支出、または新規のクリーン技術を普及させるためのグリーン研究開発への投資は、経済を刺激し炭素排出量を抑制するのに有益である。しかし、経済刺激策のための支出を全て環境プロジェクトに直接割り当てるというのは現実的ではなく、環境、経済、社会の目標が両立しない場合もある (Agrawala, Dussaux and Monti, 2020[14])。競合する目標の間のトレードオフの管理と景気刺激策のための支出を100%環境に配慮したものにすることの困難は、追加的なツールが必要であることを示唆している。

炭素価格付けと関連する租税政策ツールを活用すれば、環境保護を明確に謳っていない景気刺激策であっても環境目標に整合させることができる。環境の要素を多く含む復興策でさえ、他の社会・経済的優先事項に対処するために従来型の刺激策を相当な割合で盛り込む傾向がある。例えば、2020年9月3日に発表されたフランスの1千億ユーロの「復興計画(Plan de Relance)」では、景気刺激策の30%を明確に環境対策に充当し、残りの70%は「産業の立て直し」と社会的・地域的な結束の確保に充てている。有意の炭素価格付けの導入方法が定まれば、政府が将来性が最も高い技術と支出の選択を事前に特定する必要がなくなり、政府の助成を受ける企業は環境条件が設定されなくてもよりクリーンな技術に投資するインセンティブが高まる。

場合によっては支出政策を活用することで、ある種の環境税制を導入しやすくなる可能性がある。例えば、エネルギー効率プログラムを支援し、炭素排出量の削減に寄与する支出措置によって、長期的には炭素価格付け制度を導入しやすくなる可能性がある。同様に、環境税収入は、支出措置を通じて部分的に家計に還元することができるため、コスト配分に関するマイナス影響、例えば低所得世帯への影響を緩和することができる。

税制措置には、費用対効果の高い方法で環境上の成果を向上させ、政府収入も増加させるという重要な利点がある(OECD, 2017[16])。例えば、北欧諸国が1990年代初頭の景気後退期に取った対応からは、化石燃料に対する課税増が社会福祉と経済刺激策の資金調達に有効な方法であったことが分かる。労働への課税から化石燃料に対する課税に移行したことで、北欧諸国の国民は高い社会的支出を維持しつつ、エネルギー価格の上昇の影響を軽減するのに十分な収入を確保した(International Institute for Sustainable Development, 2020[17])。

租税政策がグリーンリカバリーの支援でこれまで以上に重要な役割を果たすことを考えると、明確かつ強力な奨励策を創出する税金の力を活用する必要がある。次節では、租税政策を脱炭素化目標を達成できるように再設計するための選択肢を明らかにする。特に、パンデミック後のグリーンリカバリー奨励策に沿って炭素価格付けが果たせる強力な役割について考察する。

グリーンリカバリーのための前提条件と足掛かりの1つは、より広範な租税政策を脱炭素化目標と整合させることである。租税政策により、投資と消費を低炭素の代替手段を選ぶように誘導することができる。コロナ危機の直接的な影響と危機の間に行われた施策により、税収は今後長年にわたり大幅に減少するとみられる。税収を増やす最良の方法は、十分に強力で持続的な刺激策などによって堅調な復興を支援することである。さらに、税制改革により財政資金を確保する能力を増強させることで、コロナ後の公共支出に対する需要の高まりに対応できる。例えば、炭素価格付けは、その実装に慎重かつバランスの取れた法令が必要だが、公共財政に大きく貢献できる。

本節では、グリーン税制の枠組みの重要な要素をいくつか取り上げる。具体的には、脱炭素化を促進するための中心的な租税政策ツールとして、炭素価格付けの役割(特に政府財源の相当額が環境に配慮した景気刺激策とその他の刺激策に充当されている場合)を検討する。炭素価格付けの具体的な設計特性とより広範な租税政策の枠組みの適用により、脱炭素化の実装および強化を円滑に進める方法について論じる。

炭素価格付けは、低炭素の投資と消費のための技術中立な事例であり、環境に配慮した景気刺激策を強化するため、グリーン税制の枠組みの中核的ツールである。炭素排出量の価格が引き続き低く抑えられるなら、復興期の刺激策による脱炭素化の推進は有効ではない。明示的な環境条件がなくても、強力な炭素価格付けは、将来的にカーボンニュートラルの技術の便益と価値を高める。また、景気を刺激する低炭素の優先事項を明確にするのも容易ではない。炭素に価格を付けると炭素集約型資産のコストが上昇し、復興段階における投資と消費のインセンティブを脱炭素化という目標に沿わせることができる。

炭素価格付けは、現在、潜在的可能性があるにもかかわらず活用されていない。炭素の価格が低すぎるため、大半のエネルギー利用者やその他の温室効果ガス排出者に対して強力な脱炭素化のインセンティブになっていない(コラム7参照)。OECD (2019[18])の調査によると、先進国と新興国のエネルギー関連炭素排出量の97%には、パリ協定の脱炭素化規定に適合するレベルで課税されておらず、同排出量の70%には非課税である。排出権取引制度を活用することで、価格付けされた排出量の割合を増加させた国もあるが、排出権取引を検討しても世界の現状は変わらない(OECD, 2018[19])。化石燃料助成は、場合によって炭素価格の効果を事実上否定することになる。2したがって、低炭素化のインセンティブを純粋に高め、復興のための複合政策に対する財政余力を高めるためには、炭素価格の改革を化石燃料助成の改革と並行して行うことが理想的である。

炭素価格の改革に対する支持が現時点で低い国々では、炭素価格を時間をかけて徐々に引き上げるという公約が、現在低レベルで止まっている低炭素化への投資を増やす一助となる。炭素価格の引き上げは、現在の厳しい経済状況では容易なことではないが、復興が進んだ時に価格引き上げることを今公約すれば、特に長寿命資産やインフラへの投資に対して強伊インセンティブを与えることができる(コラム8参照)。長期的な気候目標に対する一般的な公約に加え、炭素価格を引き上げ化石燃料助成を改革するという強力な政治的公約を行うことは、低調な低炭素投資を改善する可能性がある。価格を上げる機会は、国によっても価格付けの手段によっても異なるだろう。また、炭素価格を段階的に引き上げることで、炭素価格に関する国際協力、国際的な調整のための選択肢を探る機会が得られる。

炭素価格改定(carbon price trajectoy)に対する信頼性は、低炭素資産への長期的な投資を実現する鍵を握っている。投資家を安心させるには、主旨を明らかにするだけでは十分でないかもしれない。炭素価格改定を法制化すれば、政府発表よりも信頼性は高まるが、潜在的な投資家が将来政府がその法律を改正することを懸念することも考えられる。このリスクは、炭素化格付けに対する支持が政党間で分かれていたり、また現在の炭素集約型資産がGDPに大きく貢献していたりする国々では特に高い。このような状況では、炭素価格をめぐる広範な合意を形成する取り組みが重要となり、それによって長期的な炭素価格改定に対する信頼性を高めることができる。

復興のための複合政策において「減額支払い」を活用すれば、より強力な炭素価格付けの見直しが政治的に実現可能になるまで、脱炭素化を直接支援することができる。「減額支払い」は、排出量を削減した企業や市民に排出削減の報奨を与える価格ベースの政策手段である 。3支払い水準は、現在の炭素価格付けの水準とパリ協定の脱炭素化目標に適合した価格水準の差に対応させることができる。経済復興を刺激するために、減額支払いは、初めは公的債務で賄われることになるだろう。財政コストは、超低炭素材料や炭素回収貯留などの基本的な低炭素技術に関連する優先プロジェクトへの支払いを引き当てることで、抑えることができる。複合的景気刺激策の一環として、減額支払いを直接支持すれば、より強力な炭素価格付けの見直しが政治的に実現可能になるまで、炭素集約型資産ロックインされてしまうのを防ぐことができる。これはまた、将来必要となるコンプライアンス費用を削減し、炭素価格引き上げに対する政治的反発を緩和することになるため、将来的な炭素価格の見直しの促進につながるとも考えられる。

生産者や消費者への減額支払いは、様々な政策ツールにより具体的に実施することができる。例えば、各国政府は、現行の炭素価格水準があらかじめ設定された炭素行使価格を下回っている限り、炭素契約を利用して、生産者に排出削減に対する還付金を支払うことができる。このようなアプローチは、将来の炭素価格についての不透明性を軽減し、特定技術への投資を促進できる(Sartor and Bataille, 2019[26]; DIW, 2019[27])。フィーベート(feebates)は、製品ごとに設定された一定の基準よりも炭素集約度が低い製品には報酬を与え、基準より高い製品には徴収金(課税)を請求する制度である(コラム9参照)。景気刺激策が必要で財政に余力があれば、政府は景気刺激策の段階で、ボーナスとしての報奨金を増額できる。経済がまだ危機から回復していない時期であっても、政府がこのような政策手段を炭素価格改定で補えば、炭素価格をすぐに引き上げることなく消費者や生産者に指針を示すことができる。設計上の課題は各手段ごとに異なるが、考えられる課題としては、合理的な行使価格の合意、排出削減量を測定するための信頼できる基準の設定、広範な製品に対する排出原単位の基準設定などがある。

減額支払いは柔軟なツールであり、各国は復興段階に様々なな政策目標や技術を優先させることができる。一般的な環境に配慮した景気刺激策を目指し、炭素価格改定に対する信頼を高めようとする国々は、あらゆる産業部門と技術を対象とした幅広い減額支払いを選ぶことができる。財政負担を抑えたい国・地域は、後に大幅なコスト削減が期待できる有望な少数のクリーンテクノロジーに的を絞った支援を選択できる。

有望なクリーンテクノロジーに的を絞った支援を行いイノベーションの取り組みを支えることは、特に強力な炭素価格の公約と組み合わせた場合に、カーボンニュートラル経済への移行を加速させる。低炭素イノベーションへのニーズと潜在的な拡散効果を考えると、法人税制度を通じた支援を含む研究開発と応用に向けた技術移転に的を絞った支援は正当化できる(例えば、投資家の納税額を減額または繰り延べする法人税の優遇措置)。これらが適切に設計されれば、特定の技術への投資を奨励することができる(Maffini, Xing and Devereux, 2019[31])。このような優遇措置は、特定の部門や技術を対象としたり、研究開発全体を対象としたりすることができる(コラム10参照)。低炭素投資を促す的を絞った技術支援は、将来的に炭素価格付けに適合するためのコストを削減でき、より強力な炭素価格付けへの支持を構築する上で有力なツールとなりうる 。4注意すべきは、技術的なロックインを回避し、投資家が優遇措置がなくても実施したであろう活動から予想外の利益を得ることがないようにすることである。各国政府は適切に設計された炭素価格の見直しによって、より低コストで実現可能な断片的な支援に対して過度な支出を回避するために、注意深く的を絞った介入のバランスを取る必要がある。

クリーンな技術の分類と基準が世界的に進歩していることを受けて、的を絞った低炭素イノベーション支援は、徐々に実用的なオプションとなってきた。事前に技術を取捨選択することは引き続き容易ではないが、各国政府は的を絞った技術支援を行うことの追加リスクを負う立場にある。EUの持続可能性分類法 (EU Technical Expert Group on Sustainable Finance, 2020[34])は、「欧州連合域内排出権取引制度(EU Emissions Trading Scheme, ETS)」またはEU共同研究センター(EU Joint Research Centre, JRC)が開発した「利用可能な最良の技術(Best Available Techniques, BAT)」の枠組みの中で設定されたベンチマークと併せて、将来有望な低炭素技術を分類する出発点である。クリーンな製品やプロセスの基準が設定されていれば、的を絞った支援の方向性を決めるのに活用できる。

またシャドーカーボンプライスまたはその改定は、環境に配慮した復興政策を有する部門や技術に的を絞るための追加ツールとして活用できる。どのプロジェクトが支援対象に値するかを決定する際にシャドーカーボンプライスを適用すれば、復興のための複合政策を脱炭素化目標に適合させることができる。シャドープライス、またはその改定により、将来的な活動からの排出量に金銭的価値をつけることができる(コラム11)。これは、排出削減の可能性が最も高い投資または既存資産を支援するという別の優遇措置を提供することになる。

復興のための複合政策は、気候目標と整合性があり、脱炭素化が実現可能な確かな環境を創出することを目指すことが望ましい。明らかな環境目標を持つ租税政策ツールに加え、税制の多くの側面で、クリーンな代替手段に対する偏見が意図せず生じることが考えられる(コラム12参照)。5上述のグリーン予算編成ツールは、各国がより幅広い税の枠組みにおいて生じる主な不整合を把握するための有益な手段である。

特に、法人税の枠組み全体が環境ビジネスを取り巻く状況に寄与する可能性があるが、場合によっては、クリーンな代替手段に対する偏見を誘発することもある。現在の法人税制度については、国内外で抜本的な改革が行われている。脱炭素化は、その改革の中核ではないものの、よりクリーンなエネルギー源の選択をさらに促す機会が生じるならば、それを推進すべきである。法人税の優遇措置により的を絞った支援ができる(コラム10参照)一方で、税制に不整合があれば、低炭素資産が差別される可能性がある。例えば、資本コスト回復のための税規定が完全に技術中立的ではないという理由で、クリーンテクノロジーを代替手段とする法人税制に意図しないテクノロジーの偏見が生じている可能性を指摘する研究もある(Dressler, Hanappi and Van Dender, 2018[37])。

炭素価格付けを含む租税政策は、危機対応費用を工面できるものの、公財政を回復させる取り組みを拙速に実施すべきではない。危機対応能力の強化が必要だという意識が高まって公共財に対する税金の投入を増やすことが求められており、そのためには、さらに税収を増やす必要がある。炭素価格付けは、公財政に大きく寄与する可能性がある。例えば、現在低いレートで価格設定されている全エネルギー関連の排出量に対してCO2排出量1トン当たり30ユーロという炭素価格を導入した場合、そこから得られる税収は、GDPの約1%に相当するとみられる (Marten and Van Dender, 2019[40])。排出権取引制度の場合、見込まれる収益を手にするには、排出権を売却する必要がある。

競争力の問題や炭素リーケージが復興のための複合政策を環境に配慮したものにすることを妨げると考えられる場合は、追加の政策ツールが必要であろう。現在の炭素価格付け制度の事後評価からは、競争力に大きな影響が生じるということは明らかではなく、逆に炭素価格によってイノベーションや生産性などの競争力の側面が改善されることが分かっている(Arlinghaus, 2015[38]; Ellis, Nachtigall and Venmans, 2019[39])。しかし、国・地域間で炭素価格に差があるため、少数のエネルギー集約型で貿易の影響を受けやすい産業では、炭素リーケージと競争力が問題になる可能性がある。この問題が放置されれば、復興政策を長期的な脱炭素化目標に適合させるという各国の意欲が削がれることになる。そのため、特定の貿易に従事する業界に対して排出許可を自由に割り当たり、免税したり、企業の投入コストの増加分を補償したりすることで脱炭素化を後押ししようとしても、成果はあまり期待できない。業界全体でより強力な炭素価格を実現することでより強い説得力を持つ代替ツール(例えば、国境における炭素調整、炭素消費料金、上述の減額支払い)もあるが、大抵の場合、技術的、法的、政治的な多くの課題が含まれている。炭素リーケージが起こる可能性に対処するツールができると、将来的に炭素価格が上昇するという予測が高まる可能性がある。

しかし、改革案のタイミングが悪かったり、十分に理解されていなかったりすると、世論の反発を招き、炭素価格改革の取り組みも失速しかねない。特に石油製品に関して、比較的低い税引前価格を見直すために、今こそ炭素価格について議論すべきである。こうした改革が今手の届くところにあるならば、確実に取り組みを進めるべきである。しかし、エネルギーの税引前価格が以前の水準に戻れば、国民から価格上昇に対する賛同が得られなかったり拒否されたりする恐れがある。程度の差こそあれ同様のことが、新型コロナのパンデミック以前に、フランスやメキシコ、インドネシアで起こった。パンデミックとその結果発生した危機は脆弱な世帯に特に影響を及ぼしているため、潜在的な価格上昇に対して負担の配分に関わる懸念が生じれば、政策立案者の注意を引くことができる。税引前価格が低いことで、政治的には一時的に注視されるかもしれないが、それだけでは増税はできない。

税制改革に対する段階的、包括的なアプローチを活用すれば、税金の支払いや負担の配分に関する懸念が緩和され、改革を政治的に受け入れる機運を高めることができる。パンデミックで発生した異例の支出を補うために炭素価格付けと税制改革を強化すると、一部の世帯に偏った影響を及ぼす可能性がある。税制改革に関わる負担配分や税金の支払いの問題は、復興の初期段階から真摯に検討する必要がある。税制改革には、他の補完的な施策だけでなく、的を絞った宣伝と情報キャンペーンにより実施することが不可欠である。例えば、低炭素の代替品の利用を促進したり、短期的には脱炭素化政策によって特に強い影響を受ける世帯で、しかし経済的理由などにより改革に容易に適応できない世帯への支援措置に、施策の重点を置くことができる。

環境に配慮した復興政策における購買力支援では、脱炭素化へのインセンティブを維持することが不可欠である。貧困層に的を絞った支援措置は、社会給付制度または所得制限付き税額控除で実施することができる。的を絞った支援には、その他に全世帯に対する一律給付金の支払いがある。これらは非常に目に見えやすく、世帯の便益となるため政治的立場を越えて支持を得やすい。一律給付金は、より多くの世帯に恩恵が及ぶ。これは、政府が支出総額を固定されている場合、対象を絞った給付の場合よりも貧困層に配分される金額が少なくなるということである。一般的な社会給付制度、所得制限付き給付金、一律給付金を通じて行われる支援は、炭素価格のシグナルが影響を受けないため、炭素集約型の消費パターンを変更する意欲を維持できる。それに対して、優遇エネルギー税率や免税によって特定の世帯を支援すると、そうした世帯のよりクリーンな選択をする意欲を弱める。同様に、あらかじめ設定された目的で世帯に直接支援を行うと(例えば、エネルギー使用の引換券の配布など)、脱炭素化を促進するために必要な意欲が損なわれる恐れがある(OECD, 2019[41])。

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担 当

Luisa DRESSLER (✉ luisa.dressler@oecd.org)

Scherie NICOL (✉ scherie.nicol@oecd.org)

Andrew PARK (✉ andrew.park@oecd.org)

Jonas TEUSCH (✉ jonas.teusch@oecd.org)

Kurt VAN DENDER (✉ kurt.vandender@oecd.org)

← 1. 公共投資の評価におけるシャドーカーボンプライスの活用は、低炭素の復興を支援する投資の優先付けを行うもう一つの方法である。フランスと英国のシャドーカーボンプライスに対するアプローチについては、コラム11で詳細に論じる。

← 2. http://www.oecd.org/fossil-fuels/

← 3. 従来は、農業部門など炭素価格の対象とされていない部門における排出削減の動機付けとして、減額支払いが活用されてきた。その利点と課題についての議論は、OECD (2019[42])参照。

← 4. また、省エネ家電、建物、技術の導入を奨励するために法人税や個人所得税制度、付加価値税を通じた減税措置もよく見られる(Greene and Braathen, 2014[45])。

← 5. 環境に対するマイナス影響も、個人所得税制の一環として意図せず生じる可能性がある(Harding, 2014[43]; Roy, 2014[44])。

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